愛知県常滑市保示町に位置する「三角庵」は、昭和2年に「朝日屋」として創業し、その後、店舗の形状が三角であることからお客様に「三角うどん」と呼ばれ親しまれるようになり、昭和62年に現在の「三角庵」という店名になった歴史ある老舗うどん店です。まもなく創業100年を迎えるこの店は、三代目が伝統の味を守り続けています。名鉄線常滑駅から徒歩約15分(約1.2km)、りんくう常滑駅からは徒歩約19分(約1.4km)の距離に位置しています。広々とした駐車場が15台分完備されており、車でのアクセスも便利です。
三角庵は、自家製麺へのこだわりが強く、店主自らが打った生麺を昔ながらの味で提供しています。香川県から取り寄せた塩や小麦粉を用いるなど、素材選びにも妥協せず、本物の美味しさを追求しています。店内は昭和レトロな雰囲気が漂い、昔ながらの土間に小上がりの座敷席が設けられ、懐かしさを感じさせる空間が広がっています。総席数は31席で、個室は用意されていません。かつては全席喫煙可能でしたが、2020年4月1日より施行された受動喫煙対策に関する法律により状況が変更されている可能性があるため、来店前に店舗への確認が推奨されています。
提供されるメニューはうどんを主軸に、丼物やラーメンも幅広く取り揃えています。中でも人気を集めるのは、10種類の具材と餅が入った味噌煮込みうどんの「黄金餅(おかねもち)」です。丼物では「かつ丼」が一番人気とされ、一口食べると箸が止まらなくなると評判です。また、映画監督の山田洋次氏が愛したとされる、三河の白醤油を用いたあっさりとした味わいの「天とじうどん」も提供されています。常滑で収穫される海藻「アカモク」を練り込んだ「アカモクうどん」も、珍しい一品として親しまれています。さらに、ボリューム満点の「メガかつ丼」というメニューもあり、これは一般的なかつ丼の約2杯分に相当すると言われています。この「メガかつ丼」は、完食すれば980円、食べ残した場合には1600円となるというユニークな価格設定がされており、かつては裏メニューでしたが、消費税率変更の際に正式なメニューに加わったとされています。カツカレーうどんも評判の一品で、カツオ出汁が効いたカレーと、もっちりとしたうどんの組み合わせが特徴です。食事中に汁が服に飛び散るのを防ぐためのペーパーエプロンの提供など、お客様への細やかな配慮も見られます。
食事の予算は、ランチ・ディナーともに1,000円以内と手頃な価格帯で利用できます。支払いはクレジットカードには対応していませんが、PayPay、d払い、au PAYといったQRコード決済が利用可能です。定休日は毎週木曜日と第三水曜日で、営業時間は午前11時から午後8時までとなっています。長きにわたり地域に根差してきた三角庵は、こだわりの自家製麺と多彩なメニューをリーズナブルに楽しめる、温かい雰囲気の食事処です。