兵庫県豊岡市の出石町に位置する「輝山」は、江戸時代から伝わる伝統的な出石皿そばを味わえるお店です。出石のシンボルである辰鼓楼からもほど近く、風情ある城下町の散策と合わせて立ち寄るのに便利な立地にあります。車でのアクセスが一般的で、豊岡駅からは車で約30分。近隣には大手前駐車場があり、駐車券提示による優待がある可能性も示唆されています。
輝山の最大の特徴は、出石において唯一、二種類のそばを食べ比べできる点にあります。一つは、昔ながらの製法でそば殻ごと石臼挽きした「黒いそば」。こちらはそば本来の豊かな風味と香りが楽しめます。もう一つは、そば殻の一部を取り除いてから挽いた「白いそば」です。こちらはあっさりとしており、つるりとした喉越しが良いと評判です。熟練の職人が丁寧に手打ちしたそばは、挽き立て、打ち立て、茹でたての「三たて」にこだわり提供されています。店内にはガラス張りのそば打ち場もあり、運が良ければそば打ちの様子を見学できるかもしれません。
お店の代表的なメニューは「手打皿そば一人前(五皿・薬味付き)」で、価格は1000円(税込)です。薬味には、ねぎ、わさび、うずらの卵、とろろなどが添えられ、鰹ベースのそばつゆでいただきます。追加の皿そばは黒、白ともに一皿160円(税込)で注文可能です。皿そば以外にも、地元の特産品を活かした一品料理も提供しています。「温かい但馬鴨汁(つけ麺)」は600円(税込)で、温かい鴨の出汁でいただくつけそばスタイル。この鴨汁が目当てで訪れるファンもいるほどの人気メニューです。その他、「但馬鴨雑炊」や、コウノトリ米を使用した「コウノトリ米とろろ飯」もそれぞれ600円(税込)で味わうことができます。地元の素材を大切にしたメニュー構成も魅力の一つと言えるでしょう。宴会向けには、但馬鴨や但馬地鶏を使った鍋セットに皿そばなどが付いたコースも用意されており、事前に予約すれば団体での利用も可能です。
座席は総席数50~52席程度で、1階にはテーブル席と掘りごたつ席、2階には広々とした座敷席があります。1階の席は全て足を伸ばしてくつろげる造りになっています。特に2階の座敷席からは、出石のシンボルである辰鼓楼を眺めながらゆっくりと食事を楽しむことができます。全席禁煙で、車椅子での入店も可能です。店内はモバイルオーダーシステムも導入されており、スムーズに注文できます。
輝山では、出石皿そばの醍醐味である「大喰いチャレンジ」も実施しています。男性は20皿、女性・小学生は15皿以上を完食すると、お店オリジナルの「そば通手形」がもらえます。さらに手形を3通集めると「そば通手形 極」が発行され、50皿以上を完食して上位10位以内に入ると店内の「大喰い番付表」に名前が掲載されるという、そば好きにはたまらない特別なサービスもあります。
営業時間は通常10時30分から15時までですが、そばがなくなり次第終了となります。定休日は金曜日です。支払いは現金の他、クレジットカード、電子マネー、QRコード決済にも対応しており、利用しやすい環境が整っています。出石観光の際に、二種類のこだわりのそばを食べ比べながら、地元の味覚と歴史ある町の雰囲気を満喫できるお店です。