鹿児島市の中心部、東千石町の地下に静かに佇む「Restaurant Nori」は、洗練されたフランス料理と鹿児島ならではの豊かな食文化が融合した「新薩摩料理」を提案する、隠れ家のような存在です。鹿児島市電「天文館通駅」からは徒歩約3分という利便性の高い場所に位置しながらも、地下へと続く階段を下りた先に広がる空間は、都会の喧騒を忘れさせる特別な世界へと誘います。最寄りの天文館通駅からはわずか150mほどの距離にあり、いづろ通駅からも徒歩約4分とアクセスしやすい立地です。専用駐車場は設けられていませんが、近隣には複数の有料コインパーキングがあり、車での来店も可能です。
店内は、明かりが灯された劇場のような雰囲気を醸し出し、これから始まる食の物語への期待感を高めます。落ち着いた照明と上質な調度品が配された空間は、映画のワンシーンに迷い込んだかのような贅沢なひとときを演出。大切な記念日やデート、接待など、特別な食事の場として選ばれることが多いのも頷けます。また、鹿児島への観光で訪れる人々にとっても、この地ならではの食体験を深く味わえる場所として推奨されています。
「Restaurant Nori」の料理は、東京やフランスでの研鑽を積んだシェフが、鹿児島の豊かな自然が育んだ旬の食材を最大限に活かし、独自の解釈でフレンチへと昇華させたものです。ただ単に地元の食材を使うだけでなく、その調理法や組み合わせには、鹿児島の風土や歴史への敬意が込められています。例えば、鹿児島が誇る黒毛和牛や真鯛、さつま地鶏といった上質な素材が、フレンチの技法によって新たな魅力を引き出され、芸術的な一皿へと仕立てられます。一品料理の例としては、和菓子のように繊細に仕上げられた一口オードブルや、鹿児島県産真鯛のポワレ、黒毛和牛の低温ローストなどが挙げられます。また、霧島サーモンや鹿児島産甘鯛など、海の幸も豊富に取り入れられています。
メニューは基本的にコース仕立てとなっており、ランチ、ディナーともにシェフのおまかせコースが提供されています。ディナーでは、県産豚肉をメインとした5500円のコースや、県産黒毛和牛などをメインとする10000円のコースが用意されており、それぞれの予算や好みに合わせて選択が可能です。ランチでは、シェフおまかせランチコースとして5500円のコースが提供されています。これらのコースを通じて、鹿児島の食材の奥深さとフランス料理の技巧が織りなす、独創的なガストロノミーを心ゆくまで堪能できます。
料理を彩る器やカトラリー、グラス、調度品にも「Restaurant Nori」ならではのこだわりが光ります。店内に並ぶ品々は、鹿児島で活躍する職人や陶芸家、木工細工職人たちが手掛けた傑作ばかりです。料理と器が一体となって一つの作品を創り上げるというシェフの想いが反映されており、桜島をモチーフにした器や、お香の煙で香りを纏わせる料理など、五感で鹿児島を感じさせる演出が随所に散りばめられています。
ドリンクメニューも充実しており、料理とのペアリングを楽しめる厳選された世界各国のワインが豊富に取り揃えられています。特に注目すべきは、地元の酒蔵と霧島の薬膳スペシャリストがコラボレーションして生まれたオリジナルの「薬膳焼酎」です。薬膳に使われる様々な材料を組み合わせたこの焼酎は、身体への働きかけを意識して作られており、炭酸割りや炭酸ジュース割りなど、好みに合わせた飲み方を提案してもらえます。全5種類ある薬膳焼酎は、「Restaurant Nori」でしか味わえない特別な一杯として、食体験に彩りを添えています。
店内には合計14席が設けられており、ランチ、ディナーともに各2組限定で予約を受け付けているため、非常にプライベートでゆったりとした時間を過ごすことができます。個室やソファ席に関する明確な情報は見当たりませんが、この限定された予約組数と落ち着いた空間設計から、他のお客さんを気にすることなく食事を楽しめる、隠れ家的な雰囲気が魅力です。細部にまでこだわり抜かれた空間、そして鹿児島への深い愛情が込められた一皿一皿が、「Restaurant Nori」を唯一無二の存在たらしめています。