鹿児島県鹿児島市呉服町3ー5 新町ビル1Fに位置していた「炭火・燻製料理 五福(ごふく)」は、残念ながら2024年5月1日をもってこの場所での営業を終了し、現在は業態を変更して移転しています。かつては、こだわりの燻製料理を専門に提供する、大人の隠れ家として多くの人々に親しまれていました。
鹿児島市電「天文館通駅」から徒歩わずか約2分(約160m)、いづろ通駅からも徒歩約3分(約170m)という、非常にアクセスしやすい立地にあったこの店舗は、黒とベージュを基調とした心落ち着く空間が特徴でした。落ち着いた木目調の店内は、ゆったりと食事の時間を過ごすのに最適な雰囲気で、開業当初の2017年には鹿児島では珍しい燻製料理専門店として、その奥深い香りの世界を広げていました。煙の力を最大限に活かして素材本来の旨味を引き出す自家製の燻製にこだわり、様々な調理法を駆使していました。
提供されていたメニューは多岐にわたり、定番のスモークサーモンやスモークチーズをはじめ、「本日の燻製料理」として日替わりの逸品が楽しめました。特に人気を集めていたのは、地元産の鶏をローズマリーの香りでじっくりと燻製した一品や、鶏や豚肉を用いた燻製肉料理でした。また、鮮度の良い四元豚を使用した生フランクや、燻製の香りをまとった特製パスタも好評でした。食事の締めには、燻製醤油で風味豊かな卵かけご飯も提供され、訪れる人々の舌を唸らせていました。
コース料理も充実しており、「香味コース」では8〜9品の燻製料理に2時間の飲み放題が付いており、ゆったりと堪能できました。「丸ごと燻製カマンベールチーズ焼き」が含まれる女子会コースも用意されており、女性グループにも人気でした。単品では「前菜、おつまみ燻製5種盛り合わせ」や「鹿児島県産鶏モモ肉ハーブ燻製のグリル」、「合鴨ロースの燻製、炭火焼き」などがおすすめされていました。
「黒毛和牛モモ肉ステーキの燻製」は、桜、リンゴ、ウイスキーオーク、ブレンドの4種類から好みのスモークチップを選べ、100度以上の高温で短時間燻す「いぶし焼き」で提供されるなど、細部にわたるこだわりが光っていました。その他の多くの燻製料理は、50度前後で長時間燻す「温燻」という手法を取り入れ、さらに1~2日間寝かせることで、より深みのある味わいを生み出していました。ドリンクメニューには、ドイツ語で煙を意味する燻製ビール「ラオホ」といった珍しい銘柄もあり、厳選されたお酒と燻製料理の相性を存分に楽しむことができました。
ディナーの平均予算は3,500円程度で、質の高い燻製料理を気軽に味わえる価格帯として評価されていました。コース料理を注文した場合は、通常300円のお通し代が無料になるサービスも提供されていました。
総席数は25席で、5席のカウンター席も用意されており、一人でふらりと立ち寄る方や、少人数での利用にも適していました。プライバシーに配慮し、隣席との間はロールカーテンで仕切られていたため、周囲を気にせず会話を楽しめる空間が提供されていました。
特別なサービスとして、各種キャッシュレス決済(PayPay、楽天ペイ、d払い、LINE Pay、au PAY、メルペイ、支付宝、iD、主要なクレジットカード)に対応しており、利便性が高かった点も挙げられます。無料Wi-Fiも完備され、バースデー特典や飲み放題付きのコースも提供されていました。貸切利用も可能で、多様なシーンに対応していました。また、21時以降は喫煙が可能となっており、愛煙家にも配慮された環境でした。15名以上の団体であれば、営業時間外の予約にも柔軟に対応するなど、きめ細やかなサービスも魅力の一つでした。店頭では、「スモークチキン」や「燻製手羽先の炭火焼き」、「ジャイアント粗びきフランク」といった燻製加工食品の持ち帰り販売も行われており、専門店の味を自宅で楽しむこともできました。さらにオンラインショップも展開し、全国への発送も可能となっていました。