大分県別府市光町に位置する「九丁目の八ちょう目」は、JR日豊本線別府駅から徒歩約8分の場所にあり、流川通り沿いの別府上田ノ湯郵便局近くにその佇まいを見せる居酒屋です。創業は昭和25年(1950年)という老舗であり、その店構えは通りがかりの人々にも「入ってみたい」と思わせるような、古き良き昭和のレトロな雰囲気を色濃く残しています。店名は、先代が八丁目で屋台を営んでいたことに由来すると言われています。店内は創業当初から変わらない、年季の入ったあめ色の壁や黄ばんだメニューが、歴史を物語るように存在感を放っています。カウンター席が13席あり、初めて訪れる人でも常連客でも、気さくな店主である「まーちゃん」との会話を楽しむことができるアットホームな空間が広がっています。店内の壁には勇ましいハッピ姿の若者の写真が飾られており、まーちゃんがその写真に写る自身の父親について懐かしそうに語る姿も見受けられます。
「九丁目の八ちょう目」の大きな魅力は、長年受け継がれてきた秘伝の味にあります。名物のひとつであるおでんは、創業当初から継ぎ足しで使用されているという出汁が大きな鍋でじっくりと煮込まれており、その深い味わいは多くの客を魅了しています。大根や卵、スジ肉、こんにゃくなど、定番の具材が豊富に揃っており、一品あたり100円からとリーズナブルな価格で提供されています。もう一つの看板メニューである焼き鳥も、香ばしい匂いが食欲をそそり、こちらも手頃な価格で楽しむことができます。さらに、50年もの歴史を持つ秘伝のニンニク醤油は、おでんやラーメン、焼き鳥など、どの料理にも合うと評判です。特に、ホットペッパーグルメの口コミでは、おでんと焼き鳥の美味しさが高く評価されており、ラーメンや玉子焼きも次回の来店時に試したいと述べられています。
メニューは、おでん、焼き鳥の他にも、大分名物の「りゅうきゅう」や手づくりのニラギョーザ、キムチギョーザ、ふんわりとした玉子焼き、ニラ玉など、居酒屋ならではの定番料理が揃っています。締めには、鶏がらスープをベースにしたおでん風味の「屋台ラーメン」や、別府ならではの「ラ・レイメン」といったユニークな麺類も楽しめます。ドリンクは、生ビール(500円)、瓶ビール(600円)、ウィスキー(500円)といった定番から、自家製梅酒(400円)、焼酎(グラス300円~500円)、日本酒(グラス500円~600円)、ウーロン茶(200円)、ノンアルコールビール(400円)まで幅広く取り揃えられています。価格は税込表示で、サービスメニュー時には異なる場合があります。
座席は、1階に13席のカウンター席がメインですが、2階には完全個室のお座敷も用意されており、家族での利用や歓送迎会、忘年会、新年会、友人との久しぶりの再会など、ゆったりと過ごしたい場合に最適です。2階への料理は、昔ながらのユニークな方法で届けられるという情報もあり、訪れる人を楽しませる工夫が凝らされています。また、露店屋台のようなテラス席も設けられており、開放的な空間で食事を楽しむことができます。このテラス席はペット同伴も可能で、愛犬や愛猫と一緒に訪れることもできます。
駐車場は4台分完備されており、車でのアクセスも便利です。営業時間は月曜日から金曜日、祝日、祝前日の17時から23時30分までで、料理とドリンクのラストオーダーは23時です。定休日は土曜日と日曜日ですが、祝日は営業している場合があります。予算はディナーで2000円から3000円程度とされており、リーズナブルにこだわりの味を堪能できるでしょう。また、テイクアウトにも対応しており、Uber Eatsを通じての注文も可能です。地域に根差し、常連客はもちろんのこと、初めて訪れる人にも温かく迎え入れられる「九丁目の八ちょう目」は、別府の夜を心地よく彩る、隠れた名店と言えるでしょう。