佐賀県唐津市東城内4番3号に位置する「渚館きむら 唐津茶屋」は、唐津湾に面した西の浜海岸に佇む歴史ある宿泊施設に併設されたレストランです。明治27年に旅館としての営業許可を取得して以来、百余年の長きにわたりこの地で営まれており、かつては画家・青木繁や歌人・斎藤茂吉といった文人墨客も長期滞在したことでも知られています。宿の目の前には白砂の美しい海岸が広がり、館内からその眺めを堪能できるロケーションが特徴です。
アクセスは、JR筑肥線唐津駅から車で約6分から7分、タクシー利用で約7分、徒歩では14分から20分程度です。福岡空港からは都市高速・西九州道を経由して車で約70分を要します。また、条件付きではありますが送迎サービスも提供されており、遠方からの利用者も安心して訪れることができるでしょう。
「唐津茶屋」と名付けられた展望お食事処は、旅館の4階に位置し、唐津湾の雄大な景色や唐津城を眺めながら食事ができるという魅力的な空間です。店内は半個室の掘りごたつ席やお座敷席が設けられており、特に掘りごたつ席からは唐津城の美しい姿を望むことができます。2名様から最大6名様まで利用できる個室も完備されており、顔合わせや法事、慶事など、特別な席にも対応可能です。着席で20名から30名までの貸し切り宴会も受け付けているため、団体での利用にも適しています。宿泊客には部屋食での夕食提供も行われており、よりプライベートな空間で料理を堪能することもできます。
料理のコンセプトは、唐津ならではの海の幸を最大限に活かすことにあります。唐津の代名詞ともいえる「イカの活き造り」は、透明感とコリコリとした食感、噛むほどに広がる甘みが特徴で、唐津茶屋の看板メニューの一つです。海の状況によってはイカの入荷がない場合もあるため、事前の確認が推奨されます。この活き造りには、後料理として天ぷらや塩焼きが提供され、イカの多様な味わいを楽しむことができます。
その他にも、伊勢海老や鮑の活き造り、高級魚のあら(クエ)料理、唐津のブランド牛である最上ランク5等級の佐賀牛(サーロイン)を使ったステーキやしゃぶしゃぶなど、海の幸と山の幸を贅沢に盛り込んだ会席コースが多数用意されています。「渚会席」をはじめ、「イカ付会席コース」、「活イカと鮑の踊り焼き会席」、「活イカ・佐賀牛・鯛兜煮付き よくばり会席」、そして伊勢海老や鮑まで加わった「海鮮三昧会席」など、利用シーンや予算に応じた多彩な選択肢があります。
定食メニューも充実しており、「お刺身定食」や、新鮮な鯛を丁寧に炊き上げた「鯛のあら炊き定食」、唐津茶屋オリジナルの「唐津茶屋ミニ会席」、さらには「イカ丼定食」や、朝食で人気の「鯛茶漬け定食」、お子様向けの「お子様ランチ」も提供されています。これらの定食や単品料理の料金は幅広く、ランチは主に3,000円台から6,000円程度、ディナーの会席料理は3,000円台から高価なものでは17,000円程度のコースまであります。
料理に使用される食材は地元のものにこだわり、米は唐津産の最上位コシヒカリ、味噌や醤油、朝食の豆腐、出汁に使ういりこ、みりん干し、明太子なども唐津産が用いられています。特に朝食で提供される海苔は、佐賀有明海で収穫された一番摘みの高級焼き海苔を使用するなど、細部にまで地域の恵みが活かされています。
特別なサービスとしては、団体向けの送迎が可能なほか、アレルギーを持つ利用者の食事にも事前予約で対応しています。親孝行のプレゼントとして宿泊券を贈るプランや、結婚記念日などの慶事、法事など、人生の節目を彩る特別な機会に利用できるよう、様々な配慮がなされています。