福岡県八女市本町に佇む「まる舎茶房 MARUYASABOU」は、八女福島に残る風情ある白壁の町並みに溶け込むように位置する、築年数の経た町家を改装した趣深いカフェです。日本の伝統的な文化に触れながらも、現代の生活に合わせたカジュアルなスタイルで茶道体験を楽しめる場所として知られています。舎守と呼ばれる主人が「まあ、座ってお茶でもどうぞ」という意味を持つ禅語「且座喫茶」を座右の銘に掲げ、訪れる人々が作法にとらわれすぎることなく、気軽に八女茶の世界に親しめる空間を提供しています。
アクセスは、JR鹿児島本線の羽犬塚駅から車で約14分です。また、公共交通機関を利用する場合、西鉄バスの「西唐人町」バス停から徒歩約7分の距離にあります。八女の歴史と文化が息づく町並みを散策しながら、店舗へと向かうのも一興です。
店のコンセプトは、八女の豊かなお茶文化をより多くの人に身近に感じてもらうことです。舎守自身が八女の伝統工芸や文化に魅せられ移住し、2020年夏にこの地で「まる舎茶房」を開店しました。「おちゃまごと」と名付けられた独自の茶道体験は、堅苦しい作法を気にせず、気軽に抹茶を点てる楽しさを味わえるよう工夫されています。ここでは、八女産の茶葉を使い、舎守が点てた一服を味わう「一服体験」と、自ら抹茶を点てることに挑戦できる「二服体験」があり、お茶の奥深さを体験を通して学ぶことができます。
メニューには、茶道体験の他、八女茶やほうじ茶(各540円)、抹茶(870円から)、濃厚抹茶ラテ(870円)、ゆずと抹茶ソーダ(540円)といった喫茶メニューが用意されており、多様な形で八女茶の魅力を堪能できます。過去には、近隣の蕎麦屋と連携し、昼食付きの特別な茶道体験プログラムも開催されたことがあります。店舗では、気に入った八女茶の茶葉や急須などの茶器も購入でき、自宅でまる舎茶房の味を楽しむことが可能です。平均予算は、一回の利用で1,000円から2,000円程度が目安となります。
座席数は約5席と限られているため、ゆっくりと時間を過ごしたい場合や、確実に席を確保したい場合は事前の予約が推奨されています。火曜日と水曜日は定休日ですが、予約がある場合に限り営業することもあります。オンラインでの予約も受け付けており、24時間いつでも手軽に席を確保できます。
特別なサービスとして、じゃらんnetを通じて茶道体験のクーポンが提供されることもあります。また、キャッシュレス決済サービスであるCOIN+が利用可能です。衛生面への配慮も徹底されており、店内に消毒液が設置されているほか、席間隔を空けて案内され、従業員は勤務時の検温やマスク着用、頻繁な手洗いを行っています。店内は換気設備も整えられ、安心して過ごせる環境が提供されています。八女オリジナルの茶道具を使用している点も、この店ならではの特徴であり、地域へのこだわりが感じられます。