福岡県北九州市八幡西区菅原町に佇む「発酵食堂 はが」は、体に優しい発酵食を堪能できる隠れ家のような食堂です。西黒崎駅から約415メートルとアクセスも良く、また、JR黒崎駅からは徒歩でおよそ10分ほどの距離に位置し、ふれあい通りを進み妙心寺のあるT字路を左折した先にある、少し分かりにくい路地裏にひっそりと佇んでいます。初めて訪れる際には、事前に場所を確認しておくとスムーズです。店舗の隣には縦列で2台分の駐車場(3番・4番)が用意されており、満車の場合は近隣のパーキングも利用できます。
「美味しくなぁれ」と心を込めて作られる発酵食は、食べる人の心と体にそっと寄り添うような温かさが特徴です。味噌や醤油、ヨーグルト、納豆といったおなじみの発酵食品から、素材本来の旨味や栄養価を引き出した独創的なメニューまで、多岐にわたる発酵の世界を堪能できます。店主は発酵の力に深く魅了されており、微生物の働きによって食材が持つ可能性が最大限に引き出されることを大切にしています。特に「お腹が空いている人にこそ食べてほしい」という想いが込められた料理は、一口ごとに体が喜ぶような、心にほんわかしみる味わいです。
メニューの中心は、もちもちとした食感が特徴の酵素玄米をはじめ、季節の移ろいを映すお惣菜や、小麦・乳製品不使用のグルテンフリースイーツです。ランチタイムには、「おまかせランチ」や、肉・魚を豆や野菜で代用した「ベジタリアンランチ」、そして「ミニ丼セット」がそれぞれ1,000円で提供されており、酵素玄米にお汁、麹漬け、日替わりのおかずが数品添えられます。いずれも健康を意識した内容でありながら、発酵の力で深みのある豊かな味わいが楽しめます。
食後の楽しみとして、600円で提供される「おやつセット」は、選べるドリンクと共に、台湾カステラ風の米粉と有精卵のカステラや、マーラーカオ、桜餅、季節のゼリーなど、日替わりで提供されるグルテンフリーのスイーツを味わえます。また、ドリンクメニューも充実しており、水出し烏龍茶や有機三年番茶、有機カフェインレスコーヒー、穀物コーヒー、ホットココア、チャイ、梅ジュースなど、体に優しい選択肢が豊富に揃っています。
「発酵食堂 はが」では、食材と調味料へのこだわりも特筆すべき点です。「料理は8割方、素材と調味料で決まる」という考えのもと、水は素粒水やハーレーⅡを通したものを使用し、米は北九州近郊の自然農法米や無農薬米を農家から直接仕入れています。塩はモンゴルの天日湖塩や自然海水の天日塩、味噌は無農薬大豆と麹、天日塩を使った自家製、醤油は「松合しょうゆのうすくち醤油」、みりんは「味の母」、砂糖は主にきび砂糖を使用するなど、細部にわたるまで選び抜かれた安心・安全な素材が、全ての料理の基盤となっています。
店内の雰囲気は、昔ながらの民家を改装したアットホームな空間で、靴を脱いで上がるスタイルです。気取らない居心地の良さは、まるで友人の家に招かれたかのような感覚にさせてくれます。テーブル席が4〜5卓あり、合計で12名程度の席が用意されています。特別な個室やソファ席の用意は確認できませんでしたが、その家庭的な雰囲気の中で、ゆったりと食事を楽しむことができます。店内で提供されている酵素玄米やおやつ、お惣菜はテイクアウトも可能で、一部のこだわり調味料やドライ納豆などの販売も行っています。
営業時間は、水曜日が13時30分から17時30分まで、木曜日、金曜日、そして第二・第四土曜日が11時30分から17時30分までとなっています。月曜日、火曜日、日曜日、そして第一・第三・第五土曜日は定休日です。訪問の際は、営業日と時間を確認することをお勧めします。体の内側から健康と美を育む「発酵食堂 はが」は、日々の食生活を見つめ直したい方や、心安らぐひとときを過ごしたい方にとって、訪れる価値のある場所となるでしょう。