福岡市中央区大手門、閑静な街並みに佇む「和彩中華 やまだ」は、和食の繊細な技法と本格中華を融合させた独創的な「和彩中華」を堪能できる隠れ家のようなレストランです。福岡市地下鉄空港線「大濠公園駅」の4番出口から徒歩約2分という利便性の高い立地にありながら、都会の喧騒を忘れさせる落ち着いた空間が広がっています。
この店の真髄は、四川料理を主軸としながらも、和の要素を随所に取り入れたコース料理にあります。店主は、福岡の名店として知られる「凛丹 一碗居」で腕を磨いた経験を持ち、その確かな技術と探究心から生み出される料理は、訪れる人々を魅了します。4〜5時間かけて丁寧に煮込む鶏ガラスープをベースに、本場中国の食材や調味料を用いることで、中華料理の基本に忠実な奥深い味わいを実現。そこに、和食を思わせる美しい盛り付けや、季節感を大切にした食材選びといった日本の食文化のエッセンスが加わります。まるで和食の一品のような見た目でありながら、口に運ぶとしっかりとした中華の味わいが広がる、その意外性と調和が「やまだ」ならではの魅力です。
ディナーは、旬の食材をふんだんに使用したおまかせコースが中心です。ある日のコースでは、生姜と胡椒が効いた優しい味わいのおかゆから始まり、すっぽんの茶碗蒸し、縞鰺と伊佐木のお造り、よだれ鶏、太刀魚とコーンの春巻き、佐賀黒毛和牛の青椒肉絲、そして名物の麻婆豆腐など、少量多皿で次々と提供される料理の数々が五感を刺激します。特に「すっぽんの茶碗蒸し」は、時間をかけて醤油で煮込んだすっぽんと中華風の卵液を合わせた独創的な一品で、力強い味わいとコラーゲンたっぷりの食感が楽しめます。また、宮城県気仙沼産の厳選されたフカヒレを使った煮込みや、生きたまま仕入れる新鮮な車海老を用いた海老のチリソースなども、店主のこだわりが光る逸品です。麻婆豆腐は、花山椒と唐辛子が織りなす「麻」と「辣」のバランスが絶妙で、辛さの中にも大豆の旨味が感じられる優しい味わいが特徴です。
料理を一層引き立てるドリンクも豊富に取り揃えられています。中華の正道を行く味わいには紹興酒を、和のテイストを感じる料理には全国から厳選した日本酒を、そしてメインの逸品には上質なワインをと、一皿ごとに合わせたペアリングの提案も可能です。特に日本酒と中華という意外な組み合わせが新たな発見をもたらしてくれます。
店内は、チェリーの一枚板を使用したカウンター席が8席から10席ほど設けられており、調理のライブ感を楽しみながら食事ができる、洗練された大人の空間です。落ち着いた雰囲気は、誕生日や記念日といった特別な日のディナーや、大切な人をもてなす接待や会食、そしてデートにも最適です。以前はランチ営業も行っていましたが、現在は昼夜ともに組数を限定して営業しており、より一層きめ細やかなおもてなしを提供しています。また、21時以降限定で、その日のおすすめ小皿料理を少しずつ楽しめる「おつまみセット」も用意されており、二軒目としての利用や、気軽に店の味を楽しみたいというニーズにも応えています。