福岡県太宰府市内山にかつて存在した「太宰府迎賓館」は、主に結婚式場として利用されていた施設でした。旧称は「THE アルカディア太宰府」として知られていました。
アクセスについては、西鉄太宰府線の太宰府駅から車で約5分、JR二日市駅からは車で約15分の距離に位置していました。また、九州自動車道の太宰府インターチェンジおよび筑紫野インターチェンジからも車で約15分と、遠方からのゲストも訪れやすい立地でした。敷地内には80台収容可能な無料駐車場が完備されており、自家用車での来場にも対応していました。土日祝日などには、博多駅や西鉄太宰府駅から無料のシャトルバスが運行されるサービスも提供されていました。
この施設のコンセプトは、1000年以上の歴史を持つ古都・太宰府の豊かな自然環境と、和と西洋の美しさを融合させた空間を提供することにありました。宝満山の麓という風光明媚なロケーションで、非日常的な時間と心からのおもてなしを体感できる場所として、多くの人々に利用されていました。建物や内装は、和の趣と現代的なデザインが調和したオリエンタルな雰囲気が特徴的でした。
提供されていた料理は、地元の新鮮な食材を活かしたジャパニーズキュイジーヌ、すなわち和洋折衷のコース料理が中心でした。婚礼料理のコースは12,100円から設定があり、オープンキッチンから出来立ての料理が提供されるスタイルも魅力の一つでした。特に、オープン当初から人気を博した「梅とわさび餡の茶碗蒸し」や、お祝いの席にふさわしい「真鯛のパイ包み焼きショロンソース 梅の香り」といった、太宰府らしさを取り入れた独創的なメニューは、この場所を象徴する一品として知られていました。ドリンクはフリードリンクプランが用意されていました。
施設内には、多様なニーズに応えるための設備が整っていました。挙式会場としては、梅の花をモチーフにした壮大な天井が印象的なチャペル「THE ORIENS」があり、最大120名を収容可能でした。正面の大きな窓からは太宰府の雄大な自然を望むことができ、開放感あふれる空間でセレモニーが行われました。披露宴会場は2つあり、最大180名まで対応可能な「the terrace DAZAIFU」と、最大120名まで対応の「the terrace HOUMAN」がありました。どちらの会場も天井が高く、大きな窓から自然光が差し込む明るい空間でした。新郎新婦の控室であるブライズルームのほか、親族控室、クローク、授乳室、多目的トイレといった付帯設備も充実しており、バリアフリーにも配慮されていました。
特別なサービスとして、チャペル式や人前式のほか、近隣の太宰府天満宮や竈門神社と提携した本格的な神前挙式も可能でした。結婚式や披露宴だけでなく、フォトウェディング、各種宴会やパーティーなど、人生の節目となる様々な祝いの場で活用されていました。