福岡県福津市の歴史的な町並みが残る津屋崎千軒通りに佇む「猫ル百貨店」は、古民家を改装した趣のあるカフェ兼雑貨店です。もともと古いモノ集めが趣味だった店主が、2019年11月に福津市のチャレンジショップとしてオープンし、約3年間の経験を経て現在の場所へ移転しました。店名は、猫好きの娘さんが名付け親で、様々なジャンルの商品を取り扱うことから「百貨店」という言葉が添えられています。
アクセスは、JR福間駅から車で約11分の距離にあります。駐車場は近隣の「藍の家」と兼用のものが5台分用意されています。風情ある津屋崎の町並みを散策しながら訪れるのも一興です。営業時間は11時から18時(ラストオーダー17時30分)で、定休日は火曜日ですが、不定休の場合もあるため、訪れる際は公式SNSなどで確認することをおすすめします。
店内は、店主が各地の骨董市などで集めたこだわりの品々が並ぶ雑貨スペースと、奥にあるカフェスペースで構成されています。雑貨スペースでは、懐かしさを感じさせるレトロな食器やカトラリー、ガラス製品、さらには学校の理科の実験で使われていたようなビーカーや薬瓶といったユニークな理科系雑貨まで、幅広い商品が所狭しと並びます。店主が手作りしたアクセサリーや、ユニークなデザインのバッジなども販売されており、見ているだけでも楽しめる空間が広がっています。また、気温や湿度によって結晶の様子が変わるストームグラスなど、インテリアのアクセントになるような珍しいアイテムも見つかります。
カフェスペースには、ゆったりと寛げる大きめのソファ席などが配置されており、総席数は9席です。買い物途中の休憩や、友人との語らいの場として、落ち着いた時間を過ごすことができます。提供されるメニューは手作りにこだわっており、特にスイーツが人気です。フワフワのスポンジに自家製あまおうジャムと練乳バタークリームを挟んだ「ビクトリアケーキ」をはじめ、季節ごとに内容が変わるケーキセット(ドリンク付き600円)は、訪れるたびに新しい味に出会えます。さっぱりとしたプルプル食感のウーロン茶ゼリーに白キクラゲを乗せ、自家製の金木犀シロップをかけた「ウーロン茶ゼリー」(500円)も、この店ならではのおすすめメニューです。ブログなどではパウンドケーキも美味しいと評判です。
「猫ル百貨店」は、ただ商品を売るだけでなく、訪れた人が宝探しのように楽しみながらお気に入りの一品を見つけられる場所です。地域の人々はもちろん、津屋崎を訪れる観光客にとっても、気軽に立ち寄ってゆっくりとした時間を過ごせる、魅力あふれるスポットとして親しまれています。