福岡市博多区博多駅前の一角に佇む「大久保酒店」は、創業大正元年(1912年)という長い歴史を持つ老舗の酒屋が営む角打ち(立ち飲み)スタイルの酒場です。博多駅からほど近く、JR博多南線博多駅からは徒歩約5分(約380m)、福岡市営地下鉄空港線祇園駅からは徒歩約6分(約410m)、特に祇園駅4番出口からは徒歩約5分と、アクセスしやすい立地が魅力です。博多駅博多口から博多駅前1丁目の信号を渡り、承天寺通りを直進して出来町通りへ入ると、左手にその趣のある店構えが見えてきます。
店内は、昔ながらの酒屋の雰囲気を残しつつ、手作り感あふれる長テーブルが複数並び、冷蔵庫には多種多様な飲み物が並んでいます。ビールなどは冷蔵庫から客自身で取り出すセルフサービス方式が採用されており、角打ちならではの気軽なスタイルで楽しめます。焼酎は量り売りで提供され、日本酒はホワイトボードに書かれた銘柄の中から選ぶと、店主が一杯ずつ丁寧に注いでくれます。
「大久保酒店」の大きな特徴は、毎日手作りされる温かいお惣菜の数々です。店内の壁際におでん鍋が置かれ、大皿には日替わりの総菜が約10種類ほど並びます。特に自家製ポテトサラダは、懐かしさを感じる素朴な味わいが多くの常連客に愛される一品です。その他、注文を受けてから揚げられる揚げ物や、冬場には各種100円で楽しめるおでんなど、どれも酒との相性が抜群の品々が揃います。自家製のらっきょうも締めにぜひ味わってほしいと評判の一品です。また、過去の訪問者の口コミには、麻婆豆腐やきびなごの一夜干し、ワカメと筍の煮物といった、趣向を凝らした料理も登場しています。一部のメニューには価格が表示されていないこともありますが、全体的な予算感としては一人あたり1,000円から2,000円程度で十分に料理と酒を楽しめるとの声が聞かれます。
提供される酒の種類も豊富で、福岡、佐賀、長崎を中心に、各地から厳選された地酒が十数種類常備されています。超辛口純米の「博多の森」や「酔鯨」、ロックで楽しむ「繁桝」など、好みに合わせて選べる幅広いラインナップです。希少な焼酎「魔王」が特別価格で提供されることもあるため、見逃せません。
座席は、基本的に立ち飲みスタイルですが、簡易的な椅子も用意されており、疲れた際には腰を下ろしてゆっくりと過ごすことも可能です。店内には個室は設けられておらず、常連客と一見さんが肩を並べ、自然と会話が生まれるアットホームな雰囲気が魅力です。お一人様でも気軽に立ち寄れる温かさがあり、女性客も安心して利用できる明るい空間が保たれています。支払いにはPayPayなどのQRコード決済が利用できる点も、現代のニーズに合わせた利便性を提供しています。
「大久保酒店」は、ただ酒を飲むだけでなく、店主や常連客との交流を通じて、博多の文化や人情に触れることができる、まさに大人のための隠れ家のような存在です。地元の人々に愛され続けるこの場所で、日常の喧騒を忘れ、ゆったりとした時間を過ごしてみてはいかがでしょうか。