福岡県八女市星野村に位置する「ふみちゃんのみそ汁屋さん」は、築240年以上または築250年という歴史ある古民家を改装した、温かい雰囲気の食事処兼農村民泊です。八女ICから車で約30分から40分、JR羽犬塚駅からは車で約50分の場所にあり、バス停「広瀬」からも徒歩約2分と比較的アクセスしやすい立地です。自然豊かな星野村の奥深い地域にあり、周囲の景色や夜には満点の星空を楽しむことができる、まさに「ふるさと」のような場所として知られています。お店の運営は後藤富美子さんが中心となっており、「ふみちゃん」の愛称で親しまれ、訪れる人々を温かく迎え入れています。彼女の「お腹いっぱいになって、元気になって帰ってほしい」という思いが料理やおもてなしに込められています。
店のコンセプトは、昔ながらの田舎の暮らしや食文化を体験し、心と体を癒すことにあります。地元の食材をふんだんに使用した郷土料理が提供され、特にふみちゃんが30年以上味噌作りの経験を持つ自家製の星野味噌を使った「だご汁」が名物です。この味噌は、地元棚田で育った米で麹を作ることから始まり、保存料を使用せず手間暇かけて作られています。市販の味噌とは異なる色合いと深い味わいが特徴です。だご汁には旬の野菜がたっぷり入り、冬にはかぼちゃや里いも、夏にはトマトやきゅうりなど、季節ごとに異なるだご汁が楽しめます。
メニューの中心は「川魚付きおまかせ御膳」で、自家製のだご汁のほか、自家製さしみこんにゃく、大豆の黒砂糖煮、ヤマメの佃煮、そして薪をくべて羽釜で炊いた格別なご飯などが提供されます。羽釜で炊かれるご飯は、新米の時期には特にその美味しさが際立ち、訪れるタイミングによっては炊き立てのおこげも楽しめます。また、手作り刺身こんにゃくにかける鉄火味噌や、お持ち帰り用の星野味噌、乾燥野菜「ほしのほしやさい」も店内で販売されています。季節によっては、4月後半から5月中のみ味わえる玉露の茶の葉の天ぷらといった限定メニューも登場します。
店内は古民家ならではの木の温もりが感じられるアットホームな雰囲気で、囲炉裏を囲んで食事を楽しむことができます。総席数は20席あり、ゆったりとくつろげる空間が広がっています。ペット同伴については、屋外のテーブル席であれば可能な場合があるようです。
食事の提供だけでなく、特別な体験プログラムも「ふみちゃんのみそ汁屋さん」の大きな魅力です。だご汁作り体験、ふなやき作り体験、羽釜炊き体験、蕎麦打ち体験、味噌作り体験、田舎のお菓子作り体験など、様々な郷土料理体験や農村民泊が可能です。これらの体験は基本的に予約制で、特に味噌作り体験は1週間前までの予約が推奨されています。また、宿泊者限定でだご汁作りや羽釜ご飯炊きの体験もできます。福岡県が推進する「食の健康サポート登録店」にも名を連ねており、野菜をたっぷりと使った体に優しい料理を提供しています。メディアでも紹介されており、漫画「クッキングパパ」にも登場するなど、その取り組みは広く知られています。