福岡市中央区大手門に位置していた「元祖チーズフォンデュ焼鳥 博多笑助 大手門店」は、そのユニークなコンセプトと隠れ家のような佇まいで知られていました。地下鉄空港線の大濠公園駅から徒歩約2分というアクセスしやすい立地でありながら、一般的な飲食店とは一線を画す、自動販売機に偽装された入口が大きな特徴で、初めて訪れる客は秘密の扉を開けるような体験に期待を膨らませました。この遊び心に満ちたアプローチは、SNSなどでも話題を集め、来店前から特別な時間を予感させる演出となっていました。
店内で提供されていたのは、店名にも冠される「元祖チーズフォンデュ焼鳥」という新感覚の料理です。数種類をブレンドしたオリジナルのチーズフォンデュは、濃厚でありながらマイルドな口当たりが特徴で、老若男女問わず幅広い層に好評でした。定番の鶏串はもちろんのこと、彩り豊かな野菜巻き串も豊富に取り揃えられており、チーズとの相性を考え抜かれた30種類以上の串メニューが提供されていました。特に、配合にこだわった合挽きミンチで作られた手ごねハンバーグ串や、明太クリームと合わせたチーズフォンデュも人気を集め、来店客の多くがその組み合わせの妙に舌鼓を打っていたようです。焼鳥はそのままの風味を楽しむことも、とろーりとしたチーズに絡めて味の変化を楽しむこともでき、食の楽しみを広げる工夫が凝らされていました。
店内空間は、総席数78席を有し、カウンター席や座敷席が設けられていました。特にカウンター席は、落ち着いた雰囲気の中でゆっくりと食事やお酒を堪能できると評判で、デートや女子会、友人との食事など、様々なシーンで利用されていました。モダンで温かみのあるインテリアは、隠れ家的な雰囲気を一層引き立て、居心地の良い空間を演出していました。平均予算は一人あたり約2,500円程度とされており、手頃な価格で個性的な料理を味わえる点も魅力の一つでした。
メディアにも度々取り上げられ、その独創的なコンセプトや料理が紹介されていました。例えば、テレビ番組「ザワつく!金曜日」や「ももち浜ストア」などでも特集が組まれるなど、注目度の高さがうかがえます。お酒のメニューも充実しており、チーズフォンデュ焼鳥に合うワインなどが提案されていたほか、「オロヤク(オロナミンCとヤクルトを混ぜたソフトドリンク)」といった珍しいドリンクも提供され、疲労回復にも良いとされていました。
ただし、最近の情報では、当店舗が営業を終了している可能性が示唆されています。一部のグルメサイトでは「閉店」と表示されており、かつてお店の目印であった自動販売機の扉が撤去されているとの情報も確認されています。そのため、現在この場所で営業しているかは不明瞭な状況です。