福岡県福岡市中央区天神3丁目6-24スコーレ第2天神101に位置していた「楽食笑酒 実のる」は、天神の賑わいから一歩奥まった親富孝通りにひっそりと佇む、隠れ家のような雰囲気が魅力の居酒屋でした。西鉄天神駅からは徒歩約7分、天神駅からは約377メートルの距離にあり、舞鶴交番近くのあんみつ姫を右折したスコーレ第2天神ビルの1階という立地は、まさに知る人ぞ知る隠れ家といった趣でした。店内は「全室個室」をコンセプトに掲げ、カウンター席、テーブル席、座敷席、掘りごたつ席など、様々なタイプの席が全28席用意されており、プライベートな空間でゆったりと食事や会話を楽しむことができました。落ち着いた和の空間は、友人との語らいから接待まで、幅広いシーンで利用されていました。
「楽食笑酒 実のる」の大きな特徴は、既製品に頼らず、一から手作りにこだわった料理の数々でした。特に、毎日長浜市場から直送される旬の魚介を使った新鮮なお刺身は、その日ごとに内容が変わり、訪れるたびに異なる海の恵みを堪能できる逸品として親しまれていました。また、自家製の辛味噌が決め手となる豚トロ辛味噌鉄板は、その独特の風味と旨みが多くの食通を唸らせ、お酒との相性も抜群と評判でした。他にも、唐揚げや揚げジャガバターといった家庭的でありながらも味わい深い料理が揃い、温かい手作りの味でお客様をもてなしていました。料理の平均予算はディナータイムで一人あたり2,000円から2,999円程度と、本格的ながらもリーズナブルに楽しめるところも人気の理由でした。
ドリンクメニューの中でも、特に日本酒には並々ならぬこだわりが見られました。福岡の地酒をはじめ、厳選された日本酒が豊富に取り揃えられており、日本酒好きにはたまらないラインナップでした。店主が日本酒の知識も豊富であったため、料理に合う日本酒の提案を受けることもでき、より一層食事が豊かになる体験を提供していました。一人で来店するお客様も歓迎され、店主との会話を通じて、まるで自宅にいるかのようなアットホームな雰囲気でくつろぎの時間を過ごすことができました。旬の食材を活かした日替わりメニューや、手作りの温かい料理、そして厳選された日本酒が織りなす「楽食笑酒 実のる」は、天神で隠れた名店として多くの人々に愛されました。
しかしながら、「楽食笑酒 実のる」は2020年2月をもって閉業しており、現在はこの場所で営業していません。かつて多くの人々を魅了した隠れ家風居酒屋は、その歴史に幕を下ろしています。