かつて福岡市博多区寿町に位置していた「大名やぶれかぶれ 雑餉隈店」は、新鮮な魚介類と多彩な料理が魅力の居酒屋として、多くの人々に親しまれていました。西鉄天神大牟田線雑餉隈駅からは徒歩およそ4分から5分、またJR鹿児島本線南福岡駅からも徒歩およそ5分から7分という、アクセスしやすい立地でした。周辺にはNTTや筑邦銀行があり、目印となっていました。
この店舗は、呼子や玄界灘で水揚げされた新鮮な魚介を惜しみなく提供することにこだわり、特に刺身は来店客から高い評価を得ていた一品でした。魚介料理以外にも、肉料理や野菜料理にも趣向を凝らしたメニューが豊富に用意されており、季節の食材を取り入れた旬の味わいも楽しむことができました。居酒屋の定番であるもつ鍋も、同店の人気メニューの一つとして知られていました。ドリンクメニューも充実しており、日本酒や焼酎、ワイン、カクテルといった幅広い選択肢に加え、キンキンに冷えた氷点下の「スーパードライ エクストラコールド」を提供するなど、ビールの品質にもこだわりを見せていました。
ディナーの予算は一人あたり4,000円程度が目安で、宴会や会食に最適な様々なコース料理が用意されていました。例えば、2時間の飲み放題が付いた4,000円や5,000円のコースがあり、上質な刺身盛り合わせ、生ハムシーザーサラダ、自家製さつま揚げ、牛タン炭火焼き、海老マヨ、いかしゅうまいといった品々に加え、鍋料理では寄せ鍋や豚しゃぶを選べ、〆にはちゃんぽんやラーメンを楽しむことができました。これらのコース内容は、その時の仕入れ状況によって変更される場合もありました。
店内の空間は、落ち着いた雰囲気が特徴で、ゆっくりと食事や会話を楽しむことができるよう配慮されていました。カウンター席では一人でも気軽に利用でき、座敷席も設けられていたため、家族連れなど幅広い層が利用しやすい環境でした。特に、個室が多数完備されていた点がこの店舗の大きな特徴の一つで、プライベートを重視した少人数向けの個室から、30人以上の団体に対応可能な大広間のような個室まであり、最大130名まで収容できる個室もあったとされています。これにより、会社の宴会や地域の集まりなど、様々な規模の宴席に柔軟に対応することができました。席と席の間隔もゆったりと取られており、隣の客を気にすることなく過ごせるような配慮がなされていました。支払い方法に関しては、主要なクレジットカード(VISA、Master、JCB、AMEX、Diners)やQRコード決済のPayPayが利用可能で、利便性も高かったと言えます。
惜しまれつつも、「大名やぶれかぶれ 雑餉隈店」は2024年6月をもって閉店しました。かつては、新鮮な海の幸と心のこもった料理、そしてきめ細やかなサービスで、地域の人々の食卓を彩る存在でした。