福岡市中央区大名に位置していた「串カツあらた 博多天神店」は、惜しまれつつも2024年10月20日をもって閉店いたしました。東京や名古屋で人気を博した串カツ専門店の九州初上陸店舗として、多くの人々に親しまれていました。
かつてこの店は、福岡市営地下鉄空港線天神駅から徒歩約4分から6分、西鉄天神大牟田線西鉄福岡(天神)駅からは徒歩約3分から5分、そして福岡市営地下鉄空港線赤坂駅からも徒歩約6分と、天神の中心地からアクセスしやすい立地が魅力でした。パサージェビル1Fにあり、気軽に立ち寄れる雰囲気を持っていたとされています。
「串カツあらた 博多天神店」の大きな特徴は、その串カツへのこだわりでした。旬の新鮮な肉、野菜、海鮮といった食材を厳選し、一つ一つ丁寧に手仕込みして提供されていました。秘伝の衣と、牛脂100%の油を使用することで、揚げたての串カツは衣が軽く、素材本来の旨みが際立ちながらも、油っこさを感じさせない絶妙な仕上がりであったと評判でした。従来の串カツ店のイメージを覆すような、明るく清潔感のある店内は、女性客同士でも安心して利用できるような空間が演出されており、活気あるスタッフの対応も来店客に良い印象を与えていたようです。店内にはテーブル席とカウンター席が用意されており、総席数は55席程度で、賑わいを見せていました。
メニューは、定番の串カツから創作串カツまで多岐にわたり、一本あたり154円から、創作串カツは396円から提供されていました。特に人気だったのは、特製の自家製味噌でじっくりと煮込まれた「名物土手焼き」で、牛すじ、大根、こんにゃく、うずらなどがあり、盛り合わせも楽しめました。ドリンクメニューも充実しており、串カツとの相性が良い焼酎や日本酒、果実酒のほか、店舗オリジナルのワンカップ酒も提供されていました。食事の平均予算は、ランチタイムで2,000円程度、ディナータイムでは3,000円から4,000円程度で、幅広い層が利用しやすい価格帯であったと推察されます。
特別なサービスとしては、セルフ形式の飲み放題が提供されており、30分490円から利用でき、延長も可能でした。また、スタッフを呼ぶ際には「でんでん太鼓」を使用するというユニークな趣向が凝らされており、来店客に楽しさも提供していました。残念ながら個室や座敷、ソファ席などは設けられていませんでしたが、その分、開放的な空間で活気ある雰囲気を楽しむことができたでしょう。
閉店は残念ですが、「串カツあらた 博多天神店」は、そのこだわりの串カツと心地よい空間で、博多の地において多くの食体験を提供し、来店した人々の記憶に残る存在であったと言えるでしょう。