チャビーズキッチン(Chubby’s Kitchen）

高知県高知市一宮中町１丁目１４−４８に店を構えていた「チャビーズキッチン（Chubby’s Kitchen）」は、2025年5月10日をもって長きにわたる営業の歴史に幕を下ろしました。JR土讃線土佐一宮駅からは徒歩約8分、JR薊野駅からは徒歩約15分の距離に位置し、店舗前や横、裏手には合計11台分の駐車場が確保されていたため、公共交通機関を利用する方にも、車で訪れる方にも利便性の高い立地でした。

2008年9月15日にオープンして以来、チャビーズキッチンは地域の人々に親しまれ、その時々の旬の美味しさを提供するレストランとして歩んできました。開業当初はイタリアンを専門とし、特に生クリームやベーコンを使用しない本場ローマの伝統的なレシピで仕上げる自家製パンチェッタのカルボナーラは、濃厚なペコリーノロマーノチーズと卵のソースが絡み合う逸品として、多くの食通を魅了する看板メニューとして知られていました。また、500度にも達する薪窯と同等の特別なオーブンで焼き上げるピッツァも評判で、香ばしい耳まで美味しく味わえることで人気を博していました。食後の楽しみとして、手作りケーキも好評でした。

2023年の夏頃からは、約15年続いたイタリア料理の提供を終え、新たにステーキとハンバーグを主軸とした洋食店へと業態を変更しました。リニューアル後も、ふっくらとジューシーな合挽き肉を使ったハンバーグは「幸せハンバーグ」と称され、デミソース、タマネギソース、たっぷりおろし、ハッピーソースといった4種類のソースから好みに合わせて選べるスタイルが人気を集めました。ランチタイムには、メインのハンバーグにサラダ、スープ、ライス、そして週替わりのトッピングが付くセットが提供されており、週ごとに内容が変わるパスタランチも選択肢の一つでした。

店内は、カウンター席が7席、テーブル席が10席、小上がりにもなる座敷席が8席の合計25席が設けられており、落ち着いた雰囲気の中でゆっくりと食事を楽しむことができる空間でした。個室の用意はありませんでしたが、座敷席には子ども用の椅子も備え付けられており、小さなお子様連れの家族連れも安心して利用できるよう配慮されていました。かつてのイタリアン時代には、手作りのケーキやピッツァをテイクアウトすることも可能で、家庭でも本格的な味わいを楽しめるサービスが提供されていました。

チャビーズキッチンは、長年にわたり移りゆく食のトレンドに対応しながら、質の高い料理と温かいおもてなしを提供し続けてきましたが、惜しまれつつその歴史に幕を閉じました。