徳島県徳島市富田町1丁目27 大栄ビル2Fにかつて店を構えていた「西洋膳所 やすなが」は、地域に根差したフレンチレストランとして親しまれていました。現在は徳島駅地下へと移転し、新たに「Bistroやすなが」として営業していますが、かつての富田町の店舗では、洗練されたフレンチが提供され、特別な日だけでなく日常の食事にも利用できる、肩ひじ張らない雰囲気が魅力でした。
JR徳島駅から徒歩約10分、アクティ21からも徒歩3分圏内というアクセスしやすい立地にありながら、大栄ビルの2階に位置することで、まさに「隠れ家」のような落ち着いた空間を提供していました。店構えにはフランス国旗が掲げられ、その存在を示していました。駐車場は設けられていませんでしたが、近隣にはコインパーキングが点在し、車での来店も可能でした。
「西洋膳所 やすなが」は、「からだに優しいナチュラルフレンチ」をコンセプトに掲げ、豊富な野菜と低脂肪・高タンパクな食材を積極的に取り入れた料理を提供していました。地元徳島の「地産地消」にもこだわり、牛肉は阿波黒牛、野菜は四国産の旬のものを厳選し、四国近海で水揚げされる鮮度抜群の魚介を使用するなど、素材本来の味を最大限に引き出すことに注力していました。
オーナーシェフである安永泰博氏は、世界料理オリンピック大会で銅メダルを受賞した実績を持つ、40年以上のキャリアを誇るベテラン料理人です。その熟練の技から生み出されるフレンチは、正統派でありながらも、日本人にも馴染みやすいよう、お箸でも楽しめるスタイルを取り入れていた点が特徴です。一皿一皿がアートのように美しく盛り付けられ、目でも料理を愉しませるというシェフの信念が随所に感じられました。冷製と温製、2種類のオードブルでは旬の味覚が少しずつ盛り込まれ、季節ごとの食材の特性を見極めたフレンチならではの一手間が加えられていました。
メニューは、コース料理を主軸とし、過去には5,000円からのコースが提供されていた情報があります。また、アラカルトでは「本日の鮮魚・カルパッチョ風仕立て」や「フォアグラのポワレ・柑橘風味ソース」、「あわびのステーキ・醤油バターソース」といった魚介料理から、「阿波尾鶏のマスタード風味焼き」、「仔羊のロースト・本日の創作ソースで」、「阿波牛のステーキ・赤ワインソース添え」といった肉料理まで、多岐にわたる品々が並んでいました。デザートの盛り合わせや各種チーズ、ワインなども充実しており、食事をより豊かにする選択肢が用意されていました。ディナーの平均予算は5,000円から8,000円程度で、アラカルト利用時にはチャージ料金が設定されていました。
店内は、落ち着いたモノトーン調で統一されたモダンな内装で、常に清潔感が保たれていました。カウンター席とテーブル席があり、合わせて約14席というコンパクトな空間は、シェフの「一人一人のお客様に目配り心配が届くように」という想いから設計されており、スタッフとの会話も楽しめるような距離感が心地よかったとされています。また、約20名まで収容可能なパーティールームも完備されており、10名以上からの貸し切り利用も相談可能でした。記念日や誕生日といった特別な日のお祝いにも対応しており、家族連れや子ども同伴での利用も歓迎されていました。支払い方法としては、各種クレジットカード(利用金額に制限あり)やPayPayが利用可能でした。