香川県綾歌郡宇多津町に位置する「公楽」は、創業昭和21年(1946年)の歴史を持つ老舗料亭です。瀬戸大橋を渡り、四国の玄関口ともいえるこの地に佇む数寄屋造りの建物は、築100年を超える風情を今に伝えています。この趣ある空間は、創業者である建築家の祖父が疎開中に内装を手掛け、料理旅館として始まった由緒ある場所です。大束川のほとりに位置し、周辺の穏やかな景色が、食事の時間をより一層豊かなものに演出します。
JR宇多津駅からは車で約5分から8分とアクセスが良く、徒歩でも約20分から25分で訪れることができます。店舗には駐車場も完備されており、お車での来店も便利です。
公楽の建物は、古き良き日本の美意識と建築技術が息づく空間です。特に、蔵を改装して作られた大広間は、杉の網代を贅沢に使った総網代造りの天井が特徴で、かつてはダンスホールとして利用されていたというユニークな歴史も持ち合わせています。 店内は全体的に落ち着いた雰囲気で、日常を離れた特別な時間を過ごせる空間として高く評価されています。
料亭「公楽」では、昼会席は3,300円から、夜の会席コースは5,500円から提供されており、いずれも前日までの予約が必要です。 旬の食材を吟味し、亭主自らが腕を振るう会席料理は、瀬戸内海の恵みを存分に活かした魚料理をはじめ、高知県産の上質な合鴨を使った鴨の肝煮、肝のバター焼き、鴨ロースのワイン煮、そして鴨鍋コースなど、多岐にわたる品々が楽しめます。 また、公楽名物として知られる鰻料理も提供されており、その繊細で上品な味わいは多くの食通を魅了しています。 ドリンクに関しては、プラス2,000円で2時間の飲み放題を付けることも可能です。 年末年始には、1段重(1~2人前)16,000円、2段重(2~3人前)28,000円、3段重(5~6人前)40,000円のおせち料理も用意されます。
座席は、庭を眺められる12名様まで利用可能なお部屋や、川の見える40名様まで収容可能な大広間があり、いずれもテーブル席や椅子席での利用が可能です。 料亭らしい落ち着いた雰囲気の中で、お食い初めや顔合わせ、結納といった家族の慶事、接待、記念日、女子会など、様々なシーンでの利用に適しています。
同じ敷地内には、料亭の味をより気軽に楽しめる「蔵カフェこうらく」が併設されています。 こちらも築100年を超える蔵を改装した空間で、風情とモダンさが融合した雰囲気が魅力です。 蔵カフェこうらくでは、自家製ケーキやスイーツの他、「料亭からのおすそわけ膳」が1,320円で提供されており、こちらは予約不要で料亭の本格的な味を手軽に味わうことができます。 2025年5月からは新しいランチセットが登場し、「料亭からのおすそわけ膳」に加えて、ご飯と汁物、だし巻き玉子、チキン南蛮、豚ヒレカツ、季節の魚の味噌漬け、オリーブ牛のローストビーフなどから選べる日替わりのお惣菜小鉢4種がセットになったメニューが提供されています。 また、「季節のよくばり御膳」は素麺セットが1,390円、茶そばセットが1,490円で、天ぷら、日替わりおかずプレート、ドリンク、デザートが付きます。 ミニデザートとして、ふっくらとした小豆ともちもちの白玉が特徴のミニぜんざいが付くこともあり、ファンには嬉しいサービスです。 蔵カフェではクラフトビールも楽しめ、料亭とは異なるカジュアルな雰囲気の中で、食事やカフェタイムを満喫できます。 営業時間は火曜日から土曜日の11時から15時、日曜日は11時から14時で、月曜日と金曜日が定休日です。
公楽は、その長い歴史と趣のある空間で、上質な日本料理と細やかなおもてなしを提供する料亭として、また、その味をカジュアルに楽しめる蔵カフェとして、地域の人々や訪れる人々にとって特別な存在であり続けています。