香川県綾歌郡宇多津町浜五番丁61-5に位置していた「やぶれかぶれ」は、地域に長年親しまれてきた飲食店でしたが、誠に残念ながら2023年10月31日をもって閉業いたしました。経営されていた女将さんがお亡くなりになったことが、閉店の理由とされています。丸亀市で創業し、後に宇多津町に移転してからも、中讃地域で約30年にわたり多くの人々に愛されてきました。
「やぶれかぶれ」は、JR予讃線宇多津駅から徒歩約5分から10分程度とアクセスしやすい立地にあった店舗です。さぬき浜街道沿いのマンション1階にテナントとして入居しており、周辺には商業施設も多く、仕事帰りや買い物ついでに立ち寄るにも便利な場所でした。
お店のコンセプトは、和食をベースにイタリアン、フレンチ、中華といった様々なジャンルの要素を取り入れた創作料理を提供するというものでした。そのフュージョン料理は、味だけでなく見た目にもこだわりが感じられると評判で、訪れる人々を魅了しました。店内は京町屋風の趣ある造りで、キャンドルが灯る和モダンな空間は、落ち着いて食事を楽しむのに最適な雰囲気でした。素足でくつろげるような癒し空間も提供され、おしゃれながらもリラックスできると評価されていました。
メニューは、定番料理はもちろんのこと、季節の旬の食材を活かした創作料理が特に人気でした。名物料理としては、海の幸をふんだんに使った海鮮料理や、冬季には体が温まるお鍋も提供されていました。具体的には、「海老の揚げマヨネーズ」や「お造り盛合せ」といった人気メニューがありました。ランチタイムには、数量限定で「詰め込み弁当」や「北海道産帆立てと夏野菜のバター焼き」、「宮崎産和牛のグリルと生うに」、「戻り鰹のレアフライ〜ねぎソース〜」などが提供され、お造りや小鉢、汁物がセットになった充実した内容でした。特に「和牛グリルと生うに」は、その贅沢さで話題を呼ぶこともありました。価格帯は、ディナーの平均予算が2,000円台後半から3,000円台半ばで、ランチは1,000円前後の手頃な価格で提供されていた時期もあり、ちょっとしたご褒美にも利用されていました。オードブルも提供しており、事前に予約することでパーティーや集まりにも活用できたようです。
座席数は35席から40席程度が用意されており、カウンター席も設けられたおしゃれな空間でした。一部の情報では個室に関する言及もあり、大人数や子連れの利用にも配慮した席があった可能性が示唆されています。靴を脱いでくつろげる座敷席のような空間も特徴の一つでした。店舗全体を貸し切って利用することも可能で、様々なシーンに対応できました。
特別なサービスとして、時期によってはテイクアウトの弁当やオードブルの提供も行われていました。特にランチメニューは人気が高く、当日10時に電話で魚の仕入れ状況を確認し、取り置き予約をすることができたという情報もありました。PayPayなどのキャッシュレス決済も利用可能で、利便性の高いサービスを提供していました。料理の美味しさだけでなく、スタッフの丁寧な接客も評価されており、幅広い世代の客層から愛される理由の一つでした。