愛知県名古屋市緑区滝ノ水に位置していた「上海湯包小館 滝ノ水店」は、2024年3月28日をもって営業を終了しました。かつては、本格的な小籠湯包をはじめとする手作りの点心や、多彩な本格中華料理が楽しめる中華カジュアルレストランとして、地域内外から多くの客を惹きつけていました。特に、台湾高雄の五つ星ホテルのレストランで人気を博した小籠湯包の味を日本で再現するため、現地の総料理長を招き、気候の違いなども考慮した試行錯誤を重ねて提供されていたことが特徴的でした。店内には小籠湯包の作成ブースが設けられ、職人が一つずつ丁寧に点心を作り上げる様子を間近で見ることができ、視覚と味覚の両方で本場の臨場感を体験できる空間演出がなされていました。
最寄り駅からは距離があり、名鉄名古屋本線の有松駅からは徒歩約24分、左京山駅からは徒歩約25分、名古屋市営地下鉄桜通線の鳴子北駅からは徒歩約26分を要するため、主に車でのアクセスが便利で、店舗敷地内には駐車場も完備されていました。過去には「上海スパイス」として営業していた時期もありましたが、2022年5月には再び「上海湯包小館 滝ノ水店」としてリニューアルオープンし、こだわりの手作り小籠湯包に加え、8種の味覚が楽しめる「彩り小籠包」などの新メニューも登場していました。
メニューは、看板メニューである熱々の小籠湯包の他、大葉小籠包、蟹味噌小籠包、トマト小籠包、カレー小籠包など豊富な種類が提供されていました。点心以外にも、エビ蒸し餃子や肉焼売、揚げ春巻といった定番の点心から、よだれ鶏、バンバンジー、生春巻などの前菜、油淋鶏、麻婆豆腐、黒酢の酢豚、エビチリ、チンジャオロース、エビのマヨネーズソース和えといった一品料理まで、幅広い中華料理が楽しめました。麺類では上海醤油麺、サンラータン麺、タンタン麺、炒飯では蟹あんかけ炒飯や黒酢の天津飯などが人気を集め、多様なニーズに応えるラインナップが揃っていました。
特に滝ノ水店限定のサービスとして、本格的な杏仁豆腐や愛玉ゼリーなどの台湾スイーツが楽しめるデザートビュッフェが提供され、食事の締めくくりを彩っていました。また、ランチタイムにはオーダーバイキングコースも用意され、好評を博していました。2023年12月には、全55品目の大幅な値下げが実施され、ランチセットは790円から、ディナーのセットメニューは990円からと、より手頃な価格で本格中華を堪能できる機会が提供されていました。
店内は総席数86席を備え、広々とした空間が確保されていました。特定の個室やソファ席に関する詳細な情報は見受けられませんが、ファミリー層に特に配慮されており、子ども連れでも安心して利用できるよう、お子様向けのおもちゃや授乳室、おむつ替えシートなども完備されていたとされています。PayPay決済にも対応しており、利便性の高さも兼ね備えていました。また、店頭には冷凍小籠包の自動販売機も設置され、自宅でも専門店の味を楽しめる工夫が凝らされていました。持ち帰りメニューも充実しており、注文を受けてから店内で手作りされるこだわりの弁当も提供されていました。