金沢市の中心部、尾張町にひっそりと佇む「ア・ラ・フェルム・ドゥ・シンジロウ」は、大正期の趣ある金澤町家を丁寧に改修したフレンチレストランです。金沢駅から徒歩約18分、北鉄金沢駅からは徒歩約19分、さらに尾張町バス停からはわずか徒歩1分という利便性の高い場所に位置し、近江町市場からも歩いて5分ほどと、散策がてら気軽に訪れることができます。香林坊エリアからはバスで約7分と、観光客にも利用しやすい立地です。専用駐車場はありませんが、公共交通機関の利用が便利なため、安心して足を運べます。
このレストランの大きな特徴は、一軒の町家の中でフレンチとワインのマリアージュを追求している点にあります。1階には「金沢ワイナリー」が併設されており、石川県産のブドウを100%使用したワインを自社で醸造しています。その出来立てのワインと、2階のレストランで供されるフランス料理を共に味わうという、他に類を見ない体験ができます。シェフの満田浩氏が手がける料理は、「金沢大地」の自社農園で丹精込めて育てられたオーガニック食材をふんだんに使用。有機野菜や有機小麦の自家製パンをはじめ、加賀野菜、金沢港や能登島から直送される新鮮な魚介類など、石川の豊かな里山里海の恵みを大切にした地産地消の精神が息づいています。
料理のプレゼンテーションにもこだわりが光り、九谷焼、珠洲焼、輪島塗といった石川県が誇る伝統工芸品の器に美しく盛り付けられます。彩り豊かな前菜の盛り合わせは見た目にも華やかで、訪れる人の心を惹きつけます。冷たいコーンスープや、能登の市場直送の鮮魚を使った料理、本州鹿のローストなど、季節や仕入れによって変わる旬のコース料理が提供されます。例えば、ランチコースでは、冷たいコーンスープ、北陸の食材をふんだんに使ったオードブル盛り合わせ、メインには能登の市場直送の魚料理または本州鹿のロースト、そして金沢大地のオーガニックメロンとガトーショコラ、蜂蜜のアイスクリームといったデザート、食後のお飲み物、自家製パンが含まれており、4,950円(税込)で楽しめるコースも用意されています。ディナーでは10,000円から14,999円程度の予算で、より充実したフレンチの真髄を堪能できます。ワインは料理との相性を考え抜かれたペアリングも提案されており、好みに合わせて楽しむことができます。サービス料として別途10%が加算されますが、各種クレジットカードや交通系IC、楽天Edy、楽天ペイなどの電子決済にも対応しているため、スマートな支払いが可能です。
店内は、全26席の落ち着いた空間が広がっており、オシャレな雰囲気の中でゆったりと食事の時間を過ごせます。大正期の町家の面影を残しつつ、格子やステンドグラスといった金沢らしいレトロモダンな要素が内装に取り入れられています。壁には自社農園のブドウ畑が広がる穴水の赤土、珠洲の珪藻土、河北潟のたい積土の3種の土が用いられ、地元の左官職人の技が光る、加賀・能登の多様なテロワールを視覚からも感じられる設えです。6人まで利用可能な個室も用意されており(個室料2,200円)、特別な日の会食や接待にも最適です。店内を貸し切ることも可能で、20名から50名規模のパーティーなどにも対応しています。全席禁煙で、食事の時間を快適に過ごすことができます。
「ア・ラ・フェルム・ドゥ・シンジロウ」では、食事以外にも特別な体験が提供されています。1階の金沢ワイナリーでは、有料でワイナリーの見学や試飲が可能であり、食事で気に入ったワインをその場で購入して帰ることもできます。誕生日や記念日、歓送迎会といった大切なシーンでの利用にも適しており、モダンで落ち着いた空間は、特別な日を彩るのにふさわしいでしょう。また、ミシュランガイド北陸2021においてグリーンスター認証を獲得しており、その持続可能な取り組みと食へのこだわりが高く評価されています。食を通じて石川の風土を五感で感じられる「ア・ラ・フェルム・ドゥ・シンジロウ」は、地元の方々はもちろん、金沢を訪れる人々にとっても忘れられない食の記憶となることでしょう。