高田馬場駅からわずか徒歩1〜2分という好立地に位置する「ミャンマー料理 春」は、都内でも有数のミャンマー人コミュニティ「リトルヤンゴン」の中心にあり、まるで現地を訪れたかのような本格的なミャンマー料理を堪能できる場所です。高田馬場駅早稲田口を出てすぐの高架下、線路沿いの路地を進んだ先、ラーメン屋や居酒屋が立ち並ぶ中にその暖簾を掲げています。2021年4月にオープンして以来、多くのミャンマー出身者や、本場の味を求める日本人客で賑わいを見せています。
店内は、片面の壁が鏡張りになっており、実際よりも広々とした開放感あふれる空間を演出しています。以前の店舗から席の配置が変更され、壁沿いのベンチシートがメインとなるレイアウトは、中央にゆとりを持たせ、居心地の良さを追求した工夫が感じられます。壁にはミャンマーの街並みやアウンサンスーチー氏の肖像など、ミャンマーに関する写真やポスターが飾られ、異国情緒あふれる雰囲気を醸し出しています。このお店は、地元ミャンマーの人々が日常的に集う「おふくろの味」を提供する食堂としても親しまれており、世話好きのおかみさんの人柄も相まって、温かくアットホームな空気が漂っています。
「春」のメニューは、日本人の舌に媚びない、まさに本場のミャンマー料理が中心です。中でも特に人気が高いのは、ミャンマー風炊き込みご飯「ダンバウ」、または「チキンビリヤニ」と呼ばれる一品です。骨付きチキンはスプーンでほぐれるほど柔らかく煮込まれ、贅沢に盛り付けられています。香り高いバスマティライスには、チキンの旨味がしっかりと染み込み、上からかけられたグレービーソースと共に口の中で豊かなハーモニーを奏でます。このダンバウには、熱々のスープ、レモンが香るサラダ、そしてミャンマー特有のピリ辛ふりかけ「バラチョンチョウ」がセットになっており、このふりかけをご飯に混ぜ込むことで、さらに奥深い旨味が加わり、食欲をそそります。ランチタイムの「チキンビリヤニ」セットは1,000円程度で、このボリュームと質の高さは非常に魅力的です。
その他にも、ミャンマーのソウルフードとして知られる、新鮮な食用ナマズからとった出汁が効いた優しい味わいの麺料理「モヒンガー」や、ミャンマー風ビーフカレー「アメーダーヒン」、じっくり煮込まれた豚肉の煮込み料理など、多種多様なミャンマー料理が提供されています。ランチは1,000円前後、ディナーは2,000円程度の価格帯で、本格的なミャンマーの味を気軽に楽しむことができます。
座席については、壁沿いのベンチシートを中心としたテーブル席が配置されており、個室やソファ席といった特別な配置は確認できませんが、広々とした空間でゆったりと食事を楽しむことができます。夜の時間帯には、店内がカラオケスペースとしても利用されることがあるとの情報もあり、現地の人が歌を歌いながら食事を楽しむ、まさにミャンマーの生活感を垣間見ることができるユニークな一面も持ち合わせています。日本語メニューも用意されているため、初めてミャンマー料理を体験する方でも安心して注文できる配慮がされています。高田馬場で本格的なミャンマーの食文化と、温かい人々の交流を感じられる「ミャンマー料理 春」は、異文化体験を求める人々にとって、訪れる価値のある一軒と言えるでしょう。