東武東上線大山駅から徒歩約5分、大山駅から約364メートルの距離に位置する「おでんや ズズズ」は、板橋区大山町の岡本ビル2階に店を構えています。ハッピーロード大山商店街の賑わいの中にありながら、1階にある細井時計店の仮店舗の脇から階段を上がった先という立地は、まさに隠れ家のような趣を醸し出しています。鉄の扉には筆文字で「ズズズ」と書かれた表札が掲げられ、一見すると入りづらい印象を与えるかもしれませんが、商店街側の窓からは温かい灯りが漏れ、店内の穏やかな雰囲気を窺い知ることができます。
2022年10月11日にオープンした「おでんや ズズズ」は、大山で人気の酒呑み処「はな唄」の姉妹店として、この地におでんをメインとした新しい食の空間を提供しています。大山エリアにはおでん専門店が少ないという背景から、おでんの魅力を存分に楽しめる場所として誕生しました。店名の「ズズズ」には、丁寧に引かれたおでんの出汁を、土鍋ご飯にかけて最後の一滴まで「ズズズ」と味わってほしいという店主の温かい想いが込められています。店内は、以前スナックとして使用されていた空間の造作を活かしつつ、モダンで落ち着いたカフェのような雰囲気に仕上げられており、明るく温かみのある空間が訪れる人々を優しく包み込みます。単におでんを提供するだけでなく、ナチュラルワインや日本酒とのペアリングにも力を入れており、和食の枠に囚われない、自由な発想で生み出される料理とドリンクのマリアージュが楽しめます。旬の野菜や魚を取り入れた料理にもこだわりを見せ、ソムリエが在籍しているため、料理に最適なドリンクの提案を受けることも可能です。
「おでんや ズズズ」のメニューは、そのこだわりの出汁でじっくりと煮込まれたおでんが中心です。定番の大根、こんにゃく、はんぺんといった品々はもちろんのこと、他ではなかなか味わえない独創的な変わり種おでんも充実しています。例えば、手羽先に挽き肉のタネを詰めた「手羽つくね」や、油揚げの中にお餅や野菜を詰めて焼き印を押した「おでんさん」は、お店の個性が光る一品です。他にも、スパイスが香る「マトンのスジ」や「生ハムとレタス 黒胡椒」といった意外な組み合わせ、トリュフの風味が広がる半熟たまごのおでん、そして珍しい焼売のおでんなど、訪れるたびに新しい発見があります。おまかせおでん盛りも用意されており、初めての来店でも様々なおでんを気軽に試すことができます。おでん以外の一品料理も充実しており、「トロぶりにら醤油」や、コンビーフとブルーチーズにはちみつをかけた独創的な料理、和風の鶏レバーペースト、箸休めにぴったりのマカロニサラダなどが楽しめます。〆には、おでんの出汁をたっぷり使ったお茶漬けが人気を集めています。ドリンクメニューも豊富で、サッポロ生ビールや各種瓶ビール、ホッピー、サワー類に加え、きび糖とはちみつで自然発酵させたレモンを用いた「自家製発酵レモンサワー」や、梅干しと塩昆布を潰しながら味わう「梅干し塩昆布サワー」、自家焙煎の麦茶を使用した「こめ麦茶ハイ」といったオリジナルドリンクも用意されています。日本酒は常時10種類前後、自然派ワインも6種類がグラスで提供されており、料理との相性を考え抜かれたラインナップが揃っています。客単価は4,000円から5,000円程度とされており、こだわりの料理とお酒を心ゆくまで堪能できるでしょう。
店内には、カウンター席が10席、4名掛けのテーブル席が2つ、2名掛けのテーブル席が1つ配置されており、全体で約20席(または18席)が用意されています。一人でじっくりと料理やお酒を味わいたい時にはカウンター席が、友人やグループでの食事にはテーブル席が適しており、さらにゆったりと寛げるソファ席も完備されています。広々とした空間は落ち着いた雰囲気で、多様なシーンに対応できます。個室は設けられていませんが、20名以下の貸し切りも可能であり、小規模な宴会やプライベートな集まりにも活用できます。
「おでんや ズズズ」では、特別な日のお祝いやサプライズにも対応しており、バースデープレートによる演出が可能です。記念日など、大切な人との特別な時間をさらに印象深いものにしてくれるでしょう。また、ソムリエが在籍しているため、おでんや一品料理に最適なワインの提案を受けることができ、和と洋の新たな組み合わせを楽しむことができます。さらに、子供連れの家族も安心して利用できる配慮がなされており、乳児や未就学児、小学生の入店が認められているほか、ベビーカーでの入店も歓迎されています。公式Instagramアカウントを通じて、最新情報やメニューの紹介などが積極的に発信されており、来店前の情報収集にも役立ちます。