東京都昭島市拝島町に位置していた「レストラン セントロ」は、広大な昭和の森の中に佇むホテル「フォレスト・イン昭和館」の1階に設けられていました。多くの人々に親しまれてきたこのレストランは、残念ながらホテル「フォレスト・イン昭和館」の営業終了に伴い、2025年1月31日をもってその歴史に幕を閉じました。
かつて「レストラン セントロ」は、都心の喧騒から離れた静かな環境で、美しい庭園を眺めながら食事を楽しめる、開放感あふれるホテルレストランとして知られていました。オークラ系列のホテルが運営する施設として、そのサービスと料理の質には定評があり、訪れる人々に上質な時間を提供していました。
昭島駅北口からは徒歩約7分から8分というアクセスしやすい立地で、かつては無料のシャトルバスも運行されていましたが、2023年10月25日をもって運行を終了していました。車でのアクセスも便利で、400台分の無料駐車場が完備されていたため、遠方からの利用者にも配慮されていました。
レストランのコンセプトは、四季折々の食材を活かした料理を提供するビュッフェスタイルを主軸としていました。オープンキッチンが特徴で、シェフが目の前で調理するライブ感も魅力の一つでした。特に、ホテル特製のローストビーフは定番の人気メニューとして多くの利用客に好評で、また、石窯で焼き上げるモチモチとした生地のピッツァも提供されていました。土日祝日には、カニが食べ放題となる贅沢なプランも提供されており、季節ごとにテーマを変えたフェアが2ヶ月ごとに開催され、常に新しい味覚の発見がありました。
朝食は午前6時45分から午前10時まで提供され、和洋食合わせて約50種類もの豊富なメニューがビュッフェ形式で並びました。中でも、目の前で調理されるオムレツやホテル自家製のミックスジュースは特に人気でした。料金は大人1名につき1,950円(税サ込)で、小学生は1,300円、未就学児は無料で利用できました。
ランチビュッフェは午前11時30分から午後2時30分または3時まで、ディナービュッフェは午後5時30分から午後9時または9時30分まで営業していました。ランチの価格帯は3,000円から3,999円程度、ディナーは4,000円から4,999円程度が目安でした。ドリンクメニューも充実しており、ソフトドリンクに加え、アサヒエクストラコールド、冷酒、焼酎、ワイン、ハイボールなどが提供されていました。
座席数は112席と広く、開放的な空間が広がっていました。個室の用意はありませんでしたが、広々とした空間やオープンテラス席があり、落ち着いた雰囲気の中でゆったりと食事ができる環境でした。バリアフリー設計で、車椅子での入店も可能でした。
特別なサービスとして、記念日や誕生日のお祝いに対応しており、サプライズ演出の相談も可能でした。ソムリエが常駐していたため、料理に合わせたワイン選びもサポートされました。また、2時間半以上の宴会貸切も可能でした。家族連れにも優しく、乳児から小学生までの子供連れが歓迎されており、ベビーカーでの入店も問題ありませんでした。広々とした庭園が隣接しており、食後の散策も推奨されていました。一部の期間には、ホテル庭園でのビアガーデンが開催され、生演奏を楽しみながら食事やお酒を堪能できるイベントも提供されていました。さらに、平日限定で部屋での食事を希望する宿泊者向けに「テイクアウトブッフェ」も提供されていました。ガーデンBBQも事前予約制で提供されており、ペット同伴が可能でした。
「レストラン セントロ」は、美しい自然に囲まれた環境と質の高い料理、そして細やかなサービスで、多くの人々に特別な時間を提供していたレストランです。その閉業は、地域にとって大きな損失となりました。