東急田園都市線および世田谷線の三軒茶屋駅から徒歩およそ5分、賑やかな栄通り商店街を抜けた先に佇む「スパイスバル317」は、世界中のスパイスとハーブを贅沢に使用した料理が楽しめる専門店です。2015年10月にオープンして以来、飲食店がひしめく三軒茶屋において、その個性的なコンセプトと質の高い料理で地域住民や食通から厚い支持を集めています。店名の「317」は、店舗の住所である三軒茶屋1丁目7番地に由来しており、その分かりやすさも親しまれる理由の一つです。
「スパイスバル317」の最大の特徴は、オーナーソムリエである増井沙織氏の豊かな経験と情熱から生み出される独創的なスパイス料理にあります。フレンチやパティシエとしてのキャリアに加え、モロッコでのスパイス研究や国内の契約農家を巡るなど、食材への深いこだわりが、他では味わえない料理の数々を支えています。特に、埼玉県飯能市の契約農家から無農薬・自然農法で栽培された8種類もの新鮮なパクチーは、収穫翌日には店舗に届くという徹底ぶりで、料理の風味を一層引き立てます。提供されるメニューは「酒飲みのための食事」をテーマに考案されており、五感を刺激するようなスパイスとハーブの香りが特徴です。
多彩なメニューの中でも、「仔羊の丸ごとスペアリブ モロッコスパイス焼き」は、ほろほろと柔らかく煮込まれた仔羊肉にモロッコのスパイスが豊かに香る、来店客に人気の逸品です。また、精肉店の粗挽きロングソーセージにオリジナルの燻製スパイスフレークをこぼれるほどかけた「こぼれスパイスの粗挽きソーセージ」や、クミンとコリアンダーの香りが食欲をそそる「オクラキーマ」も、お酒との相性が抜群と評判です。新鮮な国産牛トリッパを燻製唐辛子でじっくり煮込んだ「トリッパのチポトレ煮込み」は、ピリッとした辛さがやみつきになるモツ煮込みで、脂の旨味も加わり奥深い味わいです。これらの料理は、おつまみ感覚で楽しめるタパスから、メインを張る肉料理まで幅広く揃っています。
ドリンクメニューも充実しており、ソムリエ厳選の世界各国から集められたワインをはじめ、唐辛子が丸ごと一本入ったメキシコの「CHILLIビール」や、通常の4倍ものホップを使用したイタリアの「ヴィアディ ビッライ オッパーレ」といった個性的なボトルビールがラインナップされています。さらに、約15種類もの自家製スパイス酒も提供されており、特に「317ジンジャーハイボール」は、かつて1日に100杯以上提供されたこともあるほどの人気を誇ります。
店内は木材をふんだんに取り入れた温もりある内装で、ガラス張りの扉が通りに向かって大きく開放されており、気軽に立ち寄れる雰囲気です。座席はカウンター席や二人掛けのハイテーブル、落ち着いた雰囲気のテーブル席が配置されており、総席数は約40席とされています。店内には6名から8名で利用できる完全個室も1室完備されており、特別な集まりや、周囲を気にせずゆったりと食事を楽しみたい場合に最適です。個室の利用には一人につき500円のチャージがかかりますが、20人から50人までの貸切利用も相談可能です。
営業時間は、月曜日、木曜日、金曜日、祝前日は15時から23時まで、土曜日、日曜日、祝日は12時から23時までとなっており、ランチタイムは土日祝限定で12時から14時30分まで、週替わりの1プレートランチ、パスタランチ、サラダランチの3種類が各1,300円で提供されています。定休日は火曜日と水曜日ですが、祝日の場合は営業し、水曜日が振替休日となります。ディナーの客単価は4,000円から5,000円程度とされており、様々なシーンで利用しやすい価格帯です。お一人様からグループでの利用まで、幅広く対応できる「スパイスバル317」は、三軒茶屋でユニークなスパイス料理とお酒を堪能したい方におすすめの一軒です。