東京都杉並区阿佐谷北1丁目に位置していた焼肉店「焼肉 辰巳屋」。JR中央・総武線阿佐ヶ谷駅からは、北口または東口を出てわずか徒歩1分から2分という非常に便利な立地にありました。住所は杉並区阿佐谷北1-3-3の建物2階とされており、駅チカながらも喧騒から少し離れた落ち着いた空間を提供していたようです。ただし、複数の近年の情報によると、この場所では現在「焼肉 辰巳屋」としての営業は行われておらず、別の店舗が開店している状況です。
かつて営業していた時期の「焼肉 辰巳屋」は、地元でお肉屋さんを長く営んでいた店が手掛ける焼肉店として、その品質に対する信頼が厚いことが大きな特色でした。肉の専門家が厳選した、特に高品質なA5ランクの黒毛和牛を提供しており、そのきめ細やかなサシととろけるような食感は、多くの焼肉愛好家から支持を得ていました。肉の質が良いことはもちろん、肉屋直営ならではのルートで仕入れるため、比較的リーズナブルな価格で高級和牛を楽しめるところも魅力の一つだったと言われています。
提供されていたメニューラインナップの中心は、自慢のA5ランク黒毛和牛を使った様々な部位の焼肉でした。中でも特に人気を集め、お店の代名詞ともなっていたのが数量限定の「和牛炙り焼き」です。このメニューは、一日に提供できる食数が限られており、一組が注文できる量にも上限が設けられているほどでした。サッと軽く炙るだけでとろける食感になり、卵黄にくぐらせて味わうスタイルは、まさに「飲める」と表現する人もいたほどの逸品でした。他にも、脂の甘みと肉の旨みのバランスが良いカルビや、上質なハラミ、ロースなど、定番から希少部位まで取り揃えていました。また、常連客からも評価の高かった手作りのキムチや、新鮮なホルモン類も人気でした。価格については、ディナーの場合、一人あたり5,000円から6,000円台となることが多かったようです。宴会や複数名での利用には、飲み放題付きを含む各種コースメニューも用意されていました。
店内の座席は、テーブル席が中心で、総席数は42席または30席程度と案内されていました。残念ながら個室の設備はなかったため、少人数での食事や、気心の知れた友人・家族との利用に適した雰囲気でした。清潔感のある内装で、落ち着いて食事を楽しめる空間であったことがうかがえます。特別なサービスとしては、やはり提供数に限りがある中で多くの人を魅了した「和牛炙り焼き」が挙げられます。また、会計時にはPayPayを利用できる時期もありました。
「焼肉 辰巳屋」は、お肉屋さんが手掛ける確かな品質のA5ランク黒毛和牛と、名物である和牛炙り焼きを中心としたメニューで、阿佐ヶ谷エリアに根差した焼肉店として親しまれていました。その確かな味と品質は、今も多くの人の記憶に残っています。