東京都豊島区要町に佇む「ユーカリと尨(むく)」は、東京メトロ有楽町線・副都心線千川駅から徒歩数分というアクセスしやすい場所に位置する隠れ家のようなブックカフェです。駅から近いながらも落ち着いた住宅街に溶け込むように佇んでおり、知る人ぞ知る憩いの場となっています。このお店は、本に深い愛情を持つご夫婦によって営まれており、「千川のココロのほぐし処」としても親しまれています。お二人は共に司書として働いていた経験があり、その知識と情熱から選び抜かれた約4000冊もの本が店内に並べられています。これらの書籍は、単に情報を得るためだけでなく、訪れる人が純粋に読書を楽しめるようにという思いで集められたものです。懐かしい絵本や漫画、今では絶版となった貴重な本まで、幅広いジャンルの本が揃えられており、幼い頃に出会った本と思わぬ再会を果たすこともあるかもしれません。店内に足を踏み入れると、ジャズが静かに流れ、ゆったりとした心地よい空間が広がっています。どこか懐かしさを感じさせる温かい雰囲気は、日々の忙しさを忘れ、心をほぐすのに最適な場所です。
提供されるメニューは、昔ながらの喫茶店をイメージしたものが中心でありながら、こだわりの詰まった品々が並びます。特におすすめとされているのがタコスです。本場メキシコで愛される、希少なとうもろこし粉100%を使用した焼き立てのトルティーヤは、口にした時に香ばしいとうもろこしの風味が豊かに広がります。ホワイトマサとブルーマサの2種類のトルティーヤが用意されており、それぞれの風味を食べ比べることができます。自分で具材を包んでいただくスタイルのタコスは、食べる楽しさも提供してくれます。また、ふっわふわのたまごを使ったサンドイッチも人気メニューの一つです。ボリュームもあり、軽食というよりもしっかりとした食事として満足できる一品です。これらの軽食に加え、昔ながらの製法で作られたプリンやスコーン、チーズケーキといったデザートも充実しています。ドリンクメニューには、定番のコーヒーや紅茶の他、チャイ、メロンクリームソーダ、自家製ジンジャーエールなどが揃います。ランチの予算感はおおよそ1000円台、ディナーは3000円台と見られています。
店内には22席の席が用意されており、間口からは想像できないほど奥に広がりがあり、ゆったりと過ごすことができます。席同士の間隔には配慮がされており、テーブルごとに仕切りも設置されています。ブックカフェということもあり、一人でじっくりと読書や作業に集中したい場合にも立ち寄りやすい雰囲気です。
ユーカリと尨では、訪れる人が快適に過ごせるようなサービスも提供しています。店内では無料のWi-Fiを利用でき、特に2階席には電源も完備されているため、パソコン作業などを行いたい場合にも便利です。また、ネット予約に対応しているため、事前に席を確保しておくことも可能です。支払方法に関しても、Visa、Mastercard、American Express、Diners Club、JCBといった主要なクレジットカードやQRコード決済が利用でき、キャッシュレスでの支払いが可能です。全席禁煙となっており、快適な空間で食事や読書を楽しむことができます。テイクアウトも可能なので、こだわりのメニューを自宅で楽しむこともできます。
定休日は木曜日ですが、その他に不定休がある場合や、祝日の場合は営業するなど、詳細は店舗の公式情報を確認することが推奨されます。千川の街に根差し、本と美味しい食事、そして心地よい空間を提供するユーカリと尨は、様々な目的で利用できる魅力的なブックカフェと言えるでしょう。