東京都中央区築地にある「吟ぽて」は、築地場外市場の活気あるエリアにありながら、路地を進んだ先にひっそりと佇む隠れ家のようなお店です。都営大江戸線築地市場駅や東京メトロ日比谷線築地駅、東銀座駅から徒歩数分圏内に位置し、アクセスしやすい立地ながらも、知る人ぞ知る隠れ家的な雰囲気を醸し出しています。鮮魚店と乾物店の間の通路の先という立地も、その隠れ家感を一層引き立てています。
店内は外の喧騒から離れた、静かで落ち着いた空間が広がっています。ジャズやクラシック音楽が流れ、小綺麗で心地よい雰囲気の中でゆったりとした時間を過ごすことができます。カウンター席が6席、2名掛けのテーブル席が3卓あり、合わせて10席から12席程度の広さです。一人でふらりと立ち寄るにも、少人数で訪れるにも適したサイズ感で、気軽に立ち寄って美味しい料理とお酒を楽しむのにぴったりです。座席がありますが、お通しや席料はかからないという点も利用しやすいポイントです。
このお店の最大の特徴は、銀座にある割烹料理店「佐々木」が手掛けるポテトサラダと、オリジナルのいかめし天ぷらの専門店であるという点です。特にポテトサラダの「吟ぽて」は、店主が30年以上にわたり試行錯誤を重ねてきたというこだわりの逸品であり、訪れるお客様のほとんどが注文するという看板メニューです。メークインを使用したポテトサラダは、クリーミーでなめらかな口当たりが特徴です。きゅうりや千切りの玉ねぎが加えられ、仕上げにゆかりが散らされています。甘めの味付けに、玉ねぎのほのかな辛みやゆかりの爽やかな酸味が絶妙なアクセントとなり、深みのある味わいを生み出しています。いぶりがっこを添えて提供されることもあり、ポリポリとした食感の変化も楽しめます。
もう一つの名物である「吟いか」は、この店オリジナルのいかめしの天ぷらです。ヤリイカを使用したこの天ぷらは、揚げたてで衣がふわふわ、いかめし部分はもち米がもっちりとしており、ぷりぷりのイカの弾力とのコントラストが楽しい一品です。甘めの特製ダレがかかっており、添えられた柚子の粉や木の芽の香りが良いアクセントになっています。これらの「吟ぽて」と「吟いか」を両方楽しめる「吟ぽて吟いかセット」は、ハーフサイズ500円から、通常のセットは900円で提供されており、手軽に名物を味わうことができます。セットは2名でシェアするのにちょうど良いボリューム感です。単品での注文も可能です。
定番メニューの他に、「本日のメニュー」として旬の食材を使った料理も提供されることがあります。これまでに、ズッキーニやパプリカ、万願寺唐辛子の揚げ浸し、たけのこの揚げ出し、たまご豆腐、そしてお店の名前を冠した吟ぽてのコロッケやサーモン丼、デザートには抹茶アイスなどが見られました。特に吟ぽてのコロッケはカラッと揚がっており、そのまま食べられるようにタレがかかっています。
ドリンクメニューも充実しており、ハイボールやレモンサワーは350円から提供されており、築地という立地を考えるとリーズナブルに楽しめるのは嬉しい点です。その他にも、翠ジンやオレンジジン、ビール、芋・麦焼酎、グラスワイン、日本酒、発泡日本酒など幅広いラインナップがあります。本格焼酎も種類が豊富で、好みや料理に合わせて選ぶことができます。ランチタイムの予算は概ね2,000円以内で楽しむことができます。
営業時間は11時からで、水曜日が定休日です。店内での飲食だけでなく、テイクアウトも可能なので、築地散策のお供やお土産としても利用できます。支払い方法については、PayPayなどの主要なQRコード決済、クレジットカード、電子マネーに対応しており、多様な決済方法が利用可能です。専用駐車場はありません。全席禁煙なので、たばこの煙を気にせず食事や飲物を楽しめます。2021年4月のオープン以来、築地の隠れた人気店として、美味しいポテトサラダといかめし天ぷらを求める人々や、落ち着いた空間で昼飲みを楽しみたい人々に利用されています。