京急空港線穴守稲荷駅のすぐ目の前、徒歩1分とかからずに到着する場所に位置する「BookCafe 羽月(ブックカフェ うづき)」は、読書と食事が楽しめるユニークなブックカフェです。かつてこの地で「羽田書店」として営まれていた歴史を持ち、その名残を感じさせるかのように、店内には現在もたくさんの本が並んでいます。店内をぐるりと囲む本棚には、祖父の代から受け継がれる古き良き時代の全集や、現代の漫画、さらには漫画編集者だった叔父ゆかりの漫画家のサイン入りイラストが飾られた一角もあります。また、羽田エリアならではの、この地域の歴史や羽田空港に関する絵本シリーズも置かれており、地元の方はもちろん、観光で訪れた方にも興味深い蔵書が豊富です。これらの本は、店内で自由に手に取って読むことができるため、お気に入りの一冊を見つけながら、ゆったりとした時間を過ごすことができます。店内は、昭和レトロな雰囲気とどこか懐かしさを感じさせるノスタルジックな空間が広がっており、落ち着いた照明とBGMにはクラシックやラテン音楽が流れるなど、心穏やかに過ごせる工夫がされています。
「BookCafe 羽月」の看板メニューとして特に知られているのが、その名も冠する「はねだぷりん」です。この自家製プリンは、地元の「大田のお土産100選」にも選ばれるほどの人気と知名度を誇ります。一口に「はねだぷりん」といってもいくつかの種類があり、それぞれに異なる魅力があります。例えば、一番人気とされる「大地」は、卵の風味をしっかりと感じられる濃厚でなめらかな舌触りが特徴。また、「大空」は昔ながらのしっかりとした固さが懐かしい味わい。そして、「幸福ミルク」はその名の通りミルク感が豊かで、とろけるような柔らかい食感が楽しめます。その他にも、口どけの良さが特徴の「令和」や、大人向けの「ラムチョコレート」など、その日の気分や好みに合わせて選べる豊富なラインナップが魅力です。これらの「はねだぷりん」は、店内での飲食はもちろん、お土産として持ち帰ることも可能です。
カフェとしての利用だけでなく、しっかりとした食事を楽しめるのも「BookCafe 羽月」の大きな特徴です。食事メニューには、あさり飯の上にサクサクの海鮮かき揚げが乗った「あさり飯の海鮮かき揚げ丼」や、ソース焼きそば風のユニークな「焼きそばパスタ」、コクのある「ハッシュドビーフ」、チキン竜田など、店主こだわりの手作り料理が揃っています。これらの食事メニューは、ランチタイムにはお得なセットとしても提供されることがあります。また、コーヒーやカフェオレといった定番のドリンクに加え、自家製レモネードやサングリアなどのオリジナルドリンクも楽しむことができます。モーニングメニューも用意されており、様々な時間帯で利用できる利便性も持ち合わせています。
店内には、およそ30席ほどの座席が設けられており、一人で読書に没頭したいときや、友人との会話を楽しみたいときなど、様々なシーンに対応できます。カウンター席も用意されています。個室やソファ席はありませんが、ゆったりと配置されたテーブル席で落ち着いて過ごすことができます。店内は全席禁煙となっており、外に喫煙スペースが設けられています。お子様連れでの利用も可能であり、車いすでの入店も可能なため、幅広い方が利用しやすい環境と言えるでしょう。
「BookCafe 羽月」では、名物の「はねだぷりん」をはじめとするメニューのテイクアウトも行っています。忙しい合間や、自宅でゆっくりと店の味を楽しみたいときに便利です。かつては期間限定でお弁当購入者にプリンがサービスされるといった取り組みも行われていたようです。多様な本に囲まれた落ち着いた空間で、こだわりのプリンや手作り料理、ドリンクを味わえる「BookCafe 羽月」は、穴守稲荷エリアで心地よいひとときを過ごすのにぴったりのブックカフェです。羽田空港へのアクセスも良いため、飛行機の待ち時間や、羽田観光の際に立ち寄るのもおすすめです。