新宿の喧騒から少し離れた歌舞伎町の一角、えびす会館の2階にひっそりと佇む「萬太郎Jr.」は、昔ながらの大衆酒場の雰囲気を色濃く残す焼き鳥店です。隠れ家のようなビルの2階にあり、知る人ぞ知る店といった趣も感じられます。西武新宿駅からは徒歩およそ4分から5分、東京メトロ新宿駅のB12出口からは徒歩約3分、JR新宿駅からも徒歩7分ほどと、主要駅からのアクセスも比較的良好です。
店内は木と炭を基調とした落ち着いた空間が広がり、どこか懐かしさを感じさせる昭和レトロな空気が流れています。カウンター席とテーブル席が配されており、席数は合わせて30席強と、こぢんまりとした造りながらもアットホームな雰囲気に包まれています。会社帰りのサラリーマンはもちろん、女性一人でも気軽に立ち寄りやすいと評判です。夕食を済ませたいときから、電車までの少しの時間を利用したいときまで、様々なシーンで利用できる使い勝手の良さも魅力の一つと言えるでしょう。
自慢は何と言っても炭火でじっくりと焼き上げる串焼きです。毎朝店内で職人が新鮮な肉を一本一本丁寧に串打ちし、食材や部位に合わせて最高の状態で提供することにこだわっています。備長炭を使用することで、外は香ばしくパリッと、中は肉汁溢れるジューシーな仕上がりに。焼き鳥はもも、ねぎま、砂肝、つくね、かわ、ぼんじり、手羽先など定番の鳥串に加え、たん、はつ、れば、しろ、かしら、はらみ、なんこつといった豚串も種類豊富に揃います。野菜串もあり、その品揃えは約20種類に上ります。価格も1本130円(税抜)からとリーズナブルに楽しめるため、色々な種類を少しずつ試すのもおすすめです。
串焼き以外の一品料理も充実しており、こちらも外せません。特に人気を集めているのが「もつ煮込み」や「牛スジ煮込み」です。牛スジ煮込みは韓国風のピリ辛な味わいが特徴で、とろとろに煮込まれた牛スジは口の中でとろけるような食感。お酒との相性も抜群で、多くの人がリピートするというのも頷けます。牛センマイ刺しや和牛中落ちカルビといったメニューもあり、焼き物だけでなく様々な料理を堪能できます。ウィンナーケチャップやフライドポテト、カレーコロッケ、ソース焼きそばといった、どこかホッとする居酒屋らしいメニューも揃っています。
ドリンクメニューの中でも特筆すべきは、都内でも取り扱いが珍しい「樽生ホッピー」を提供している点です。きめ細かくクリーミーな泡と、生ビールにも引けを取らない爽快なのど越しは、通常のホッピーとは一味違った美味しさ。自慢の焼き鳥や一品料理と一緒に味わえば、その相性の良さに感動するはずです。その他、キリンやサッポロの瓶ビール、各種サワーや焼酎など、居酒屋の定番ドリンクも豊富に揃っています。ボトルキープも可能なので、常連客にとっては嬉しいサービスと言えるでしょう。
全体的に価格設定は利用しやすく、お腹いっぱい飲み食いしても一人あたり3,000円程度という声が多く聞かれます。古き良き大衆酒場の雰囲気の中で、こだわりの炭火焼鳥と美味しいお酒をリーズナブルに楽しめる「萬太郎Jr.」。肩肘張らずに立ち寄れる、新宿歌舞伎町で愛される一軒です。