人形町、東日本橋、馬喰横山、馬喰町各駅から徒歩数分圏内というアクセスの良い立地に佇む「ラブーシュリーグートン」は、豚肉料理を専門とするフレンチビストロです。店名の「ブーシュリー」はフランス語で「肉屋」、「グートン」は「味わう」を意味し、その名の通り、豚肉の多彩な魅力を存分に味わえるお店として知られています。店主の郷卓也氏は豚肉に対する深い愛情と知識を持ち、特に一般的な市場にはあまり出回らない希少な原種豚を積極的に取り扱っています。
山梨県富士宮市の養豚家から直接仕入れる「LYB豚(ルイビ豚)」をはじめ、満州豚やハンガリーの国宝とされるマンガリッツァ豚など、品種や部位ごとに異なる豚肉の個性を最大限に引き出した料理を提供しています。店内の一角では自家製シャルキュトリも手掛けており、パテ・ド・カンパーニュ、リエット、生ハム、各種テリーヌやサラミなど、手間ひまかけて作られた品々は、豚肉本来の旨みが凝縮された逸品として訪れる人々を魅了しています。これらのシャルキュトリは盛り合わせで提供されることもあり、ワインと共にゆっくりと味わうのがおすすめです。
アラカルトに加え、シェフおまかせのコース料理も用意されており、その時期に入荷した最高の状態の豚肉を使った料理を堪能できます。スペシャリテである豚肉の炭火焼きは、塊肉をじっくりと時間をかけて火入れすることで、表面は香ばしく、中は驚くほどジューシーに仕上がっています。口に運ぶと脂がすっと溶け、赤身の深い旨みを感じられると評判です。季節によっては、鴨肉の代わりに豚スネ肉を使ったカスレや、豚肉を使ったクスクスロワイヤルなど、フランス各地の郷土料理をグートン流にアレンジしたメニューも登場し、訪れるたびに新しい豚肉料理との出会いが楽しめます。自家製のパンも提供されており、料理との相性も抜群です。
ドリンクはフランス産ワインを中心に常時100種類以上を取り揃えており、それぞれの豚肉料理に合うワインをソムリエに相談しながら選ぶのも楽しみの一つです。シックで落ち着いた雰囲気の店内には、カウンター席とテーブル席があり、一人でじっくりと料理とワインに向き合うことも、友人や大切な人と語らいながら食事を楽しむこともできます。総席数は20席から25席程度で、賑やかすぎず落ち着いた空間が広がっています。個室はありませんが、20名前後からの貸切にも対応しており、特別な日の集まりにも利用できます。
ディナーの予算は一人あたり6,000円から9,999円程度の価格帯で、希少な豚肉を使った本格的なフレンチを気軽に楽しめる価格設定となっています。ランチ営業については、時期によって営業日や時間が変動する場合や休止している場合もあるため、事前に店舗へ確認することをおすすめします。客層としては、美味しいものを求めて訪れる食通や、豚肉料理、フレンチ、ワインを愛好する人々が多く、大人がゆっくりと上質な時間を過ごせる「大人の社交場」のような雰囲気も持ち合わせています。店内は全席禁煙ですが、入口の外に灰皿が設置されています。
「ラブーシュリーグートン」は、オーナーシェフの豚肉への情熱と、質の高い希少豚、そして素材の良さを最大限に引き出す確かな調理技術によって、豚肉料理の新たな魅力を発見させてくれるビストロです。一度訪れれば、その豚肉の美味しさと奥深さにきっと驚かされることでしょう。