JR中央線・総武線の西荻窪駅南口から徒歩およそ2分から3分の場所に位置する「對馬流南インド系辛口料理店タリカロ」。線路沿いを荻窪方面に進んだ先にある、落ち着いた雰囲気のビル1階に店を構えています。奈良で人気を博した店が東京に移転してきたもので、店名に冠する「對馬流」はオーナー夫妻の姓に由来しており、南インドでも特に唐辛子を使うとされるアーンドラ・プラデーシュ州の料理をベースにしながらも、独自の解釈で「辛いけれど美味しい」を追求した辛口料理を提供しています。その特徴的な辛さは多くのメディアでも取り上げられ、辛さへの強いこだわりが感じられます。
店内に足を踏み入れると、穏やかな緑色の壁と木製の柱や桟があしらわれた空間が広がります。この木製の意匠は羊小屋をイメージしているとされ、ユニークな店のコンセプトを表しています。席数はカウンター席が3席、テーブル席が14席(2人掛けが3卓、4人掛けが2卓)の合わせて17席または18席で構成されています。一部の2人掛けテーブルは布のカーテンで仕切ることができ、プライベート感のある空間として利用することも可能です。店内は全席禁煙となっています。
タリカロの料理は、その辛さの中に旨味をしっかりと閉じ込めた奥深い味わいが特徴です。看板メニューは「タリカロカリープレート」で、店の創業以来メインとして提供されており、4種類のカレーが一皿で楽しめる最もおすすめのプレートです。このプレートは辛さ控えめにすることも可能で、多くの場合「ほぼ全部入り」と称される充実した内容となっています。ランチタイムには1,800円(税込)、ディナータイムには2,200円(税込)で提供されています。カレーは単品でも楽しめ、激辛とされるチキンカリー、爽快な辛さの中辛チキンキーマカリー、比較的マイルドながら海老の風味が濃厚な海老カリーなどがあります。
また、肉料理、特に希少な国産マトンへの強いこだわりも店の大きな特徴の一つです。北海道の石田めん羊牧場から一頭買いで仕入れるというマトンを使った料理は多くのファンを魅了しており、マトンカリーや、全く異なる3種類のマトンカレーを食べ比べできるディナー限定の「マトン三種プレート」なども提供されています。一品料理としては、チキンギザード・マサラや、まぼろしのマトンとされるスペアリブのロースト、前菜の三種盛り合わせなどがあり、カレーと合わせて楽しむことができます。ドリンクメニューも充実しており、生ビールやインドビール、インドワイン、ラッシー、マサラチャイなどが揃います。
ランチの予算は1,000円台後半から2,000円程度、ディナーは3,000円から4,000円程度の価格帯となっています。料理を提供する際には、より美味しく味わうための食べ方のレクチャーが行われることもあり、これもタリカロならではのサービスと言えるでしょう。店内での飲食に加えて、テイクアウトやUber Eatsを利用したデリバリーにも対応しています。支払いはクレジットカードや交通系ICカード、PayPayなどの電子マネーも利用可能です。ランチタイムは予約ができない場合や提供数に限りがある場合があり、ディナータイムは予約も可能です。
タリカロは、その個性的な「對馬流南インド系辛口料理」と、こだわりの食材、そして客が美味しく楽しめるような工夫が凝らされたサービスによって、多くのカレーファンを惹きつけてきた店です。食べログのアジア・エスニック百名店にも複数回選出されるなど、その味と独自性は高く評価されています。