鮨　ふじ清

東京都港区麻布十番に位置する「鮨 ふじ清」は、この地で三十年にわたり本格的な江戸前寿司を提供し続ける老舗です。麻布十番駅から徒歩約2分から3分とアクセスしやすい場所にありながら、都会の喧騒を感じさせない落ち着いた佇まいを見せています。店主である藤井清章氏が毎日自ら厳選して仕入れる旬の鮮魚を使用し、その素材の持ち味を最大限に活かした寿司を丁寧に握っています。単に握り寿司を提供するだけでなく、お造りや焼き物、蒸し物、煮物といった手の込んだつまみも充実しており、これらの逸品とともに寿司を堪能できるのがふじ清のスタイルです。奇をてらわない正統派の寿司でありながら、和食の要素を取り入れた独自のテイストが特徴とされています。

店内は上品な和の設えが心地よい空間で、店主の細やかな気配りが行き届くよう、あえてカウンター席のみが配されています。全11席のカウンター席では、目の前で職人の手仕事を見ながら、旬のネタで彩られる美しい寿司を味わうことができます。このライブ感も鮨ふじ清の魅力の一つと言えるでしょう。

提供されるメニューは、つまみと握り寿司で構成されるコースが中心です。ランチタイムには、「ふじ清のおまかせランチ」として、握り11貫に巻物半分、お椀、香の物が付いた7,700円のコースや、握り9貫に巻物半分、お椀、香の物が付いた5,500円のコースが用意されています。ディナータイムには、ふじ清の基本となる味が楽しめる10,000円のコースをはじめ、12,000円から20,000円程度の価格帯で数種類のコースが提供されているようです。提供される握りには、まぐろやいか、光物、穴子、煮はまぐりなどがあり、季節によって内容は変わります。つまみ、握りともに、その日の最高の食材を用いた一期一会の味わいが追求されています。

店内はカウンター席のみで個室の用意はなく、落ち着いた空間で店主との会話や目の前の職人技を楽しみながらゆっくりと食事の時間を過ごすのに適しています。サービスとしては、一般的なもの以外で特筆すべき情報は見られませんが、店主の丁寧な仕事ぶりや、目の行き届く範囲での細やかなおもてなしが期待できるでしょう。また、子供同伴や車椅子での利用も可能とされています。麻布十番の地で長年愛される「鮨 ふじ清」は、確かな技術と厳選された旬の味覚で、本格的な江戸前寿司を堪能できるお店です。