赤坂の地に佇む「赤坂とゝや魚新」は、地下鉄千代田線赤坂駅から徒歩およそ3分、東京メトロ丸ノ内線赤坂見附駅からも徒歩4~5分圏内というアクセス便利な場所に位置する日本料理店です。明治23年に鮮魚店として創業して以来、百十余年にわたり魚と向き合い、その伝統と技を受け継いできた老舗です。かつては赤坂の花柳界の料亭へ魚を卸す仕出し屋として名を馳せ、その経験を経て現在の日本料理店へと形を変えました。
店内に一歩足を踏み入れると、都会の喧騒を忘れさせる落ち着いた和の空間が広がります。洗練された雰囲気は、大切な方との会食や接待にも最適です。特に、坪庭を眺めながらゆったりと食事を楽しめる完全個室は、プライベートな時間を過ごしたい場合に重宝します。カウンター席やテーブル席も用意されており、様々なシーンに合わせて利用できる柔軟性も持ち合わせています。総席数は20席台半ばほどで、隠れ家のような落ち着きがあります。
「赤坂とゝや魚新」の真髄は、創業以来変わらない鮮魚へのこだわりと、それを最大限に引き出す料理人の妙技にあります。料理長は和食一筋に二十五年以上の研鑽を積んだ匠であり、その確かな腕で伝統的な日本料理を基本としつつ、現代の感性を取り入れた独自の創作料理も提供しています。豊洲市場で料理長自らが目利きして仕入れる旬の魚介は鮮度抜群で、その持ち味を活かした料理の数々は、訪れる人々に日本の四季を感じさせてくれます。
メニューは、昼夜ともに用意されています。ランチタイムには、気軽に楽しめる「焼魚定食」や、様々な旬の食材が彩り豊かに詰め込まれた目にも楽しい「炭籠弁当」、少しあらたまった席にもふさわしい「松花堂弁当」などがあります。特に炭籠弁当は、多くの人に愛される店の代表的なメニューの一つです。ディナータイムは基本的に予約制となっており、旬の味覚を堪能できるコース料理が中心です。夜懐石コースなどがあり、それぞれの季節で最も美味しい魚介や野菜を用いた逸品の数々が提供されます。例えば、素材本来の旨みを味わえる賀茂茄子海老そぼろ餡や、シンプルながら魚の旨さが際立つ、皮はパリッと身はふっくらとしたのどぐろの塩焼き、そして老舗鮮魚店のルーツを感じさせる彩り豊かな刺身盛り合わせなど、魚介を知り尽くした店ならではの料理を味わうことができます。予算としては、ランチは一人あたり1000円台から2000円程度、ディナーは10000円台半ばからそれ以上の価格帯が目安となります。厳選された日本酒や焼酎をはじめとするドリンクメニューも豊富に揃っており、料理とのペアリングを楽しむこともできます。
特別なサービスとしては、少人数から利用できる個室が完備されており、用途に応じた使い分けが可能です。また、オンラインでの予約に対応しているため、手軽に席を確保することができます。さらに、店の味を自宅でも楽しめるテイクアウトも一部メニューで提供しています。貸切での利用も相談可能なため、各種宴会や特別な集まりにも対応できます。定休日は主に日曜・祝日ですが、その他にも休業日がある場合があるため、事前に確認することをおすすめします。赤坂の地で永きにわたり培われてきた鮮魚への深い知識と技術、そして四季折々の味覚を大切にする日本料理の心が、「赤坂とゝや魚新」には息づいています。落ち着いた空間で、こだわりの魚料理を中心とした正統派の日本料理を心ゆくまで堪能できる一軒です。