東京都足立区中央本町、環七通り沿いの梅島陸橋東側近くに位置していた「環七濃厚タンメン ベジ田」。平屋の一軒家で、「タンメン」と大きく書かれた白い看板が目印でした。店舗脇には駐車場も完備しており、車でのアクセスも便利な立地でした。東武スカイツリーライン梅島駅からは徒歩約15分から18分程度、五反野駅からも徒歩圏内にあり、近隣住民だけでなく、環七通りを利用するドライバーなど、様々な層に利用されていました。店内は厨房をコの字型に囲むカウンター席が主体で、およそ13席が設けられていました。一人でも気軽に立ち寄れる雰囲気があったようで、おひとり様でも利用しやすいと評判でした。
このお店の看板メニューは、店名にも冠している濃厚タンメンでした。最大の特徴は、厚生労働省が推奨する一日分の野菜摂取量に迫る300グラムもの野菜が使われている点でした。使用される野菜は、もやし、玉ねぎ、キャベツ、白菜、キクラゲ、ニラなどで、これらを豚肉と共に中華鍋で丁寧に炒めて提供されていました。野菜の炒め具合は絶妙で、シャキシャキとした食感を残しつつ、野菜本来の甘みが引き出されていました。スープは豚骨をベースとしており、じっくりと時間をかけて煮込まれた豚骨の旨味と、炒められた野菜から溶け出した甘みや旨味が組み合わさることで、深みのある濃厚な味わいが生み出されていました。その味わいは、一部の食通からは長崎ちゃんぽんを彷彿とさせると評されることもありました。麺にはモチモチとした食感の中太麺、または平打ちタイプが用いられ、存在感のある麺が濃厚なスープにしっかりと絡みました。トッピングにはなるとや刻み生姜が添えられており、生姜はデフォルトで加えられていましたが、希望すればニンニクを加えて、よりパンチのある味わいにすることも可能でした。
濃厚タンメン以外にも、家系ラーメン、味噌ラーメン、魚介つけ麺、油そばといったバラエティ豊かな麺類を提供しており、訪れるたびに異なる味を楽しむことができました。ラーメンのお供として人気のからあげや餃子といったサイドメニューも充実しており、これらの組み合わせで満腹になれると好評でした。価格帯はランチ、ディナーともに1000円から1999円程度が目安で、野菜たっぷりタンメンが1000円、家系ラーメンが980円、ボリューム満点の油そばが1300円(豚4枚野菜マシの場合)、タンメンと餃子のセットが1120円に餃子分として380円が加算されるといった具体的な価格も確認されています。お得なセットメニューも提供されており、価格以上の満足感が得られるという意見も多く見られました。特別なサービスとしては、タイミングによってはライスが無料で提供されることがあり、油そばでは麺の量を無料で普通、大盛り、2倍と選ぶことができたため、沢山食べたい人にも喜ばれていました。また、人気のからあげを中心とした持ち帰り弁当も提供しており、自宅でも店の味を楽しむことができました。
地域住民や環七通りの利用者から愛されていた環七濃厚タンメン ベジ田でしたが、惜しまれつつも2025年1月19日をもって閉店しました。