JR府中本町駅の出口から徒歩約1分、駅舎脇のエレベーターまたは階段を降りてすぐの場所にある「脇町珈琲」は、古い建物の通路奥に佇む隠れ家のような自家焙煎珈琲店です。京王線府中駅からも徒歩約15分でアクセス可能です。かつて商店が集まっていたという本町ストアの一角に位置し、そのひっそりとした佇まいは、まるで茶室へと続く路地のよう。お店の入口は茶室の躙口に見立てられており、この場所にわざわざ足を運んでくれたお客さまへ、店主が心を込めて珈琲を淹れるというコンセプトが根底にあります。店内は無垢材を生かした温かみのある空間で、海外から取り寄せたビンテージスピーカーとアンプから流れる音楽が落ち着いた雰囲気を醸し出しています。
脇町珈琲の最大の特長は、厳選された珈琲豆を少量ずつ丁寧に自家焙煎している点です。豆の種類に応じて焙煎具合を調整し、深煎りの豆を中心に用意しています。一杯一杯ハンドドリップで淹れる際には、雑味が入らないようタイミングを見極め、珈琲本来の濃厚な甘みとうまみを引き出すことにこだわりを持っています。「脇町珈琲メソッド」と呼ばれる独自の淹れ方で提供されるハンドドリップ珈琲は、香り高く格別な味わいです。モカの浅煎りやブラジルなど、様々な種類の珈琲が楽しめます。自宅でもその味を楽しめるよう、珈琲豆の販売も行っています。
メニューには、珈琲との相性を考えて作られた手作りのスイーツや食事が揃います。自家製スイーツの中でも、NYチーズケーキやカヌレは人気です。一晩生地を寝かせてから焼くカヌレは、ふんわりとした食感と優しい甘さが特徴です。また、しっかりと固さのあるプリンや、数種類のクッキーも用意されています。食事メニューとしては、キーマカレーや豆カレー、3種のチーズのオープンサンドなどがあり、これらの食事を注文すると珈琲各種が割引になるサービスもあります。ランチの予算は1000円未満、ディナーの予算は1000円から3000円程度で楽しめるとのことです。
店内にはカウンター席が4席、テーブル席が10席あり、全14席のこぢんまりとした空間です。個室はありませんが、貸切での利用も可能です。全席禁煙ですが、店舗外に喫煙スペースが設けられています。落ち着いた空間で、一人でも気軽に立ち寄りやすい雰囲気です。
特別なサービスとして、店主による手相鑑定が裏メニューとして提供されることがあります。他のお客さんがいない時間帯に限られますが、ユニークな体験ができるかもしれません。また、過去には店内でアコースティックライブや絵本の読み聞かせ会といったイベントも開催されており、人々が集まり交流できる場としての側面も持ち合わせています。テイクアウトも可能なので、こだわりの珈琲や自家製スイーツを自宅や職場で楽しむこともできます。お祝いやサプライズでの利用も相談可能です。子供連れでの来店も受け入れています。ネット予約やPayPay決済にも対応しており、利用しやすい環境が整えられています。