東急東横線・東京メトロ日比谷線の中目黒駅から徒歩わずか約2分の場所に位置していた「夜明けの鳥」は、その利便性の高い立地で注目を集めていました。しかしながら、現在この店舗は閉店しております。以下は、営業期間中に提供されていたサービスや店舗の特徴に関する情報です。
この焼き鳥店は、ミシュランガイド掲載店での修行経験を持つ店主と、都内の有名鶏料理店やミシュラン掲載店、さらには香港の有名店で研鑽を積んだシェフという、経歴豊かな二人がタッグを組んで生まれたお店でした。彼らは、鶏料理の奥深さを追求し、来店客に最高の状態で提供することを目指していました。
提供される鶏肉にはこだわりがあり、大分県のブランド鶏である「豊のしゃも」や、千葉県のブランド地鶏「総州琥珀地鶏」などが使用されていました。これらの厳選された鶏肉を、備長炭を使って丁寧に焼き上げる焼き鳥は、お店の看板メニューの一つでした。特に、希少部位なども含め、素材の味を最大限に引き出す焼き加減が追求されていました。焼き鳥は単品でも提供されていましたが、おまかせのコースも用意されており、5本コースや10本コースなど、様々な内容で提供されていました。これらのコースでは、焼き鳥だけでなく、季節の野菜を使ったお浸しや、鶏の旨みが凝縮されたスープ、〆には特製の親子丼などが組み込まれており、鶏料理を様々な形で堪能できるようになっていました。
特に話題となっていたメニューの一つに「極上炙り親子丼」がありました。これは1日限定12食という数量限定のメニューで、炭火で香ばしく炙られた鶏肉と、絶妙な火加減で半熟に仕上げられた卵が特長でした。食品添加物や化学調味料を使用せず、こだわりの卵、醤油、みりんを使った独自の割下で仕上げられたこの親子丼は、多くの食通を唸らせていました。その他、鶏モツを味噌仕立てで煮込んだ一品など、工夫を凝らしたサイドメニューも提供されていました。
予算としては、ランチタイムにはおよそ1,000円台、ディナータイムにはコースを中心に6,000円から8,000円程度が目安となっていたようです。
店内は、ガラス張りで開放感があり、明るく清潔感のある白木を基調とした内装でした。座席はカウンター席が中心で10席設けられており、職人が目の前で焼き上げる様子を見ながら食事を楽しめるライブ感が魅力でした。また、テラス席も用意されており、こちらは最大4名まで利用可能でした。このテラス席は、気候の良い時期には外の空気を感じながらゆったりと過ごせる空間であり、ペット同伴も可能なエリアとなっていました(要予約)。このテラス席が個室として利用されることもあったようです。全席禁煙で、落ち着いた空間で食事を堪能できるよう配慮されていました。
ドリンクメニューについても、焼き鳥や鶏料理との相性を考えて選ばれた日本酒、焼酎、ワインなどが取り揃えられていました。また、アルコールを飲まない方のために、10時間かけて水出ししたこだわりの紅茶が複数種類用意されており、ノンアルコールドリンクにも力が入れられていたことがうかがえます。テイクアウトにも対応しており、自宅でもお店の味を楽しむことが可能でした。
中目黒の隠れ家的な存在として、質の高い鶏料理と落ち着いた空間を提供していた「夜明けの鳥」は、美食家たちからの注目を集めていたお店でした。