東京都町田市旭町に位置する「萬蔵そば 尾張屋」は、JR横浜線町田駅北口から北西へ徒歩約10分、または小田急線町田駅北口より徒歩約10分ほどの場所にあります。町田バスセンター・町田駅より「中町二丁目」バス停で下車してすぐの場所に位置しており、アクセスしやすい立地です。店舗の前には数台分の駐車スペースがあり、道路の向かい側にも駐車場が利用可能です。大通りに面した分かりやすい場所に店を構えています。
地元に根差した蕎麦店として知られ、温かな家族経営が特徴の一つです。初代である志村萬蔵氏の名前を冠した「萬蔵そば」は、この店の名を象徴する一品として挙げられます。二代目の志村雅夫氏と、三代目にあたる双子の息子さんが共に店を切り盛りしており、蕎麦打ちや蕎麦つゆ作りは三代目の息子さんが担当しています。店内は落ち着いた色調の内装で、ゆったりとしたテーブル配置がなされており、リラックスできる雰囲気です。店頭には懐かしい食品サンプルが飾られており、親しみやすい昔ながらのお蕎麦屋さんといった佇まいを見せています。女性のグループが楽しそうに蕎麦を味わう姿も見受けられるように、地元の人々に愛されているお店です。
メニューは蕎麦を中心としており、うどんや丼物、定食なども提供しています。手打ちの二八そばにこだわりがあり、蕎麦の甘みを感じられる味わいが特徴です。少し甘めのつゆが蕎麦とよく合うとされています。「萬蔵そば」は、冷たいそばと温かいそばを選ぶことができ、三段重ねのせいろで提供される場合もあります。下二段に二八そば、一番上に揚げ物が乗った形で提供される「萬蔵そば」の揚げ物には、お餅が入ったかき揚げが含まれているのが特徴的です。このお餅入りのかき揚げは、ふわっとしたお餅ともちもちとした食感、そして人参や椎茸といった周りの野菜の食感の違いが楽しめ、食べ応えがあると評判です。また、大葉で鶏ささみを巻いた揚げ物も付いています。蕎麦の他にも、うどんも根強い人気があります。過去には懐石料理やうなぎなども提供していた時期もあり、バリエーション豊かなメニュー構成であったことがうかがえます。季節によっては、オリジナリティのある創作そばや限定メニューが登場することもあります。
座席に関する詳細な情報については確認できませんでしたが、店内にテーブル席が多数用意されており、二階にも席があるようです。かつては個室や宴会にも対応していたという情報も見られます。
長年にわたり地元で親しまれてきた萬蔵そば 尾張屋ですが、2024年5月15日をもって48年の歴史に幕を下ろしました。開店は1976年(昭和51年)でした。年末には年越しそばの店頭販売も行っており、地元中学校の職場体験事業にも協力するなど、地域との繋がりを大切にするお店でした。