岡山県苫田郡鏡野町にある「名泉鍵湯 奥津荘」は、国の登録有形文化財にも認定されている歴史ある温泉旅館です。JR姫新線院庄駅からタクシーで約30分、またはJR津山駅よりバスで約1時間、奥津温泉バス停下車すぐの場所に位置しています。中国自動車道院庄ICからは車で約20分(資料によっては40分、30分の記載あり)です。駐車場も完備されています。
昭和2年に創業し、建物は国の登録有形文化財に登録されています。国内外の要人や文化人にも愛されてきた歴史があり、世界的版画家の棟方志功も滞在し作品を残しています。唐破風の玄関を入ると、館内には創業当時の趣を残しつつ、和モダンの洗練された空間が広がっています。客室は全8室で、露天風呂付きの離れ、和室、洋室、和モダン、クラシックタイプなど様々な種類が用意されています。部屋からは吉井川の清流や四季折々の自然を望むことができ、落ち着いた空間でゆったりと過ごすことができます。一部の部屋にはマッサージチェアが設置されています。なお、宿泊は12歳以上に限られています。
「名泉鍵湯 奥津荘」の一番の特徴は、日本でも珍しい足元湧出泉である自家源泉の温泉です。湯船の底から源泉が自噴しており、加水・加温・循環を一切していない源泉かけ流しの「奇跡の湯」と称されています。毎分247リットルもの豊富な湯量を誇り、湧出したばかりの新鮮な温泉を心ゆくまで堪能できます。泉質はアルカリ性単純温泉で、肌触りが柔らかく「美肌の湯」としても知られています。神経痛、筋肉痛、慢性消化器病、冷え性、関節痛、五十肩などに効能があるとされています。
温泉施設としては、当館で人気の「鍵湯」、立ったまま入浴できる深い浴槽が特徴の「立湯」があり、これらは時間帯により男女が入替わります。また、無料で利用できる貸切風呂が2つ(「泉の湯」、「川の湯」)あります。貸切風呂は予約不要で、空いていればいつでも利用可能です。離れの客室には専用の露天風呂が付いており、滞在中いつでも源泉かけ流しの湯を楽しむことができます。タトゥーのある方の大浴場利用は断られています。日帰り入浴も可能で、時間は10時45分から14時30分まで(最終受付14時)です。
食事は、岡山県産や奥津産の旬の食材をふんだんに使用した手作りの会席料理が提供されます。全ての料理に奥津荘の温泉水が使用されているのが特徴です。旬の会席の他、牛肉を使った郷土料理コース、国産黒毛和牛の源泉しゃぶしゃぶコース、ヘルシーメニューなどがあります。奥津で捕れた新鮮な猪を使ったボタン鍋や、冬期には鳥取県賀露港から仕入れたタグ付きの松葉蟹を味わえることもあります。アレルギーや苦手な食材への配慮も可能です。夕食、朝食ともにお食事処で提供されますが、露天風呂付き離れ宿泊の場合は部屋食も選択できます(別途サービス料がかかります)。館内にはお食事処「花梨」やラウンジ、湯上がりサロンがあります。夕食後はラウンジでコーヒーサービスがある場合もあります。無料Wi-Fiが利用可能です。館内に売店や自販機はありませんが、外には自販機があり、近くにコンビニや道の駅もあります。全館禁煙ですが、屋外に喫煙所が設置されています。宿泊料金はプラン内容によって異なりますが、1泊2食付きで一人あたり2万円台後半から、素泊まりや朝食付きプランもあります。カード決済も可能です。