京都市上京区石薬師町に位置する「西陣くらしの美術館 冨田屋」は、明治時代に建てられた築140年の京町家を美術館として公開しており、国の登録有形文化財および京都市重要景観建造物に指定されています。呉服問屋として栄えた当時の面影を残す「表屋造り」の建築様式が特徴で、館内の設えや庭園の細部に至るまで、当主の心遣いが感じられます。単なる建物の見学にとどまらず、西陣の伝統的な暮らしや京都の文化、しきたりを学ぶことができるのが大きな魅力です。
アクセスについては、市バス「一条戻橋・晴明神社前」または「今出川大宮」バス停から徒歩約3分と、バスの利用が便利です。京都駅からは市バスで約20分、タクシーでは約15分で到着します。 電車の場合、地下鉄烏丸線今出川駅からは徒歩約16分程度の距離にあります。 駐車場はありませんので、近隣の有料パーキングを利用する必要があります。
冨田屋では、町家見学としきたりの話を中心に、様々な文化体験を提供しています。これには、着物体験や本格的なお茶席でのお茶体験が含まれます。 食事の提供もあり、本来お茶席で供される100年続く伝統のお弁当や、旬の京野菜を大切にした点心弁当などを味わうことができます。 また、夜には幻想的な雰囲気の中で京懐石を楽しむ町家ライトアップディナープランも用意されています。
メニュー内容は伝統的なものから冨田屋オリジナルまで幅広く、京野菜を使った身体に優しいお弁当や、産地直送の魚や肉を用いた懐石料理などが提供されています。 料金は、町家見学としきたりの話が2,200円（税込）からで、お茶体験や着物体験、食事付きのプランはそれぞれ料金が異なります。 例えば、伝統弁当付きのプランは5,500円（税込）、町家ライトアップディナーは13,000円（税込）となっています。 12月28日から1月5日の期間は正月料金として表示価格の3割増しとなります。 支払いは各種クレジットカードや交通系電子マネー、iD、QUICPay、PayPay、d払い、Apple Payなどが利用可能です。
座席は30席あり、最大予約可能人数は着席時30人、立食時40人まで対応可能です。 個室はありませんが、座敷席はあります。 建物全体を貸切で利用することも可能です。 全席禁煙ですが、入り口の外に喫煙スペースが設けられています。 無料Wi-Fiや電源も利用できます。 文化財保護のため、来館時は靴下（ストッキング不可）の着用が必要です。 乳児から子供連れでの利用も可能で、ベビーカーの入館や離乳食の持ち込みも可能です。
特別なサービスとしては、要望に応じて着物の着こなしや和のマナーなどを教えてもらえる場合や、芸舞妓を呼ぶ手配なども可能な特別なプランも存在します。 また、季節ごとのイベントとして、町家に伝わる雛人形の見学や、雛祭りにちなんだ料理、昔遊びを楽しめる特別なお雛会プランなども開催されることがあります。
