京都市左京区山端川岸町に位置する山ばな平八茶屋は、安土桃山時代に若狭街道の街道茶屋として創業した歴史ある料亭です。天正年間から約440年にわたり、多くの人々に愛されてきました。東に比叡山、西に高野川を望む洛北の景勝地にあり、清らかな川のせせらぎと豊かな緑に囲まれた趣のある佇まいです。美術家の北大路魯山人や文豪の夏目漱石など、多くの著名人にもゆかりのある老舗として知られています。
アクセスは、叡山電鉄修学院駅から徒歩約5分、京都バス「平八前」停留所からすぐと比較的良好です。 JR京都駅からはタクシーで約30分、名神高速道路の京都東ICおよび京都南ICからは車で約45分です。 専用駐車場も10台分(バス3台または自動車10台)完備されています。
山ばな平八茶屋の大きな特徴は、創業以来伝承されてきた名物「麦飯とろろ汁」と、旬の食材を活かした京懐石や若狭懐石です。粘りが強い丹波産のつくね芋を秘伝のだしでのばした麦飯とろろ汁は、創業以来の名物料理として多くの人に親しまれています。 若狭懐石では、かつて若狭街道を通じて運ばれた日本海の幸であるぐじ(甘鯛)など、旬の食材を用いた季節替わりの料理を堪能できます。 昼食には麦飯とろろ膳や京の野菜弁当、車海老天婦羅膳、うなぎ丼などがあり、価格帯は麦飯とろろ膳が4,400円(税込)、京の野菜弁当が3,850円(税込)、車海老天婦羅膳が4,950円(税込)、京地焼鰻一匹丼が5,500円(税込)からです。 昼懐石は8,250円(税込)から、夕食の懐石料理は18,150円(税・サービス料込)から提供されています。
店内には宿泊用の小部屋から団体用の大広間まで様々なタイプの部屋が用意されており、お食事処として利用できます。 窓からは高野川のせせらぎや四季折々の表情を見せる約600坪の日本庭園を望むことができ、風情ある空間でゆったりと食事の時間を過ごせます。 周囲を気にせず過ごせる個室も完備されており、接待や会食など様々なシーンでの利用が可能です。
特別なサービスとして、敷地内には「かま風呂」があります。これは壬申の乱の際に大海人皇子が矢傷を治療したという伝承に由来する、土室を温める和風サウナで、宿泊者は利用できるサービスの一つです。 歴史を感じる建物と美しい庭園、そして伝統の料理と共に、非日常的な空間で特別な時間を過ごすことができるでしょう。