北海道帯広市の西1条南10丁目にある「北の屋台」は、帯広駅から徒歩およそ5分というアクセスの良い立地に位置し、地元の人々や観光客で賑わう人気のスポットです。その活気あふれる一角に店を構える「煙陣(えんじん)」は、個性的な燻製料理とジビエ料理を専門とするお店として知られています。
煙陣の最大の魅力は、素材そのものの味を最大限に引き出す燻製技術と、北海道十勝産の食材を活かした創作料理、そして普段なかなか味わう機会のないジビエ料理を提供している点にあります。店主自らが狩猟することもあるという新鮮なエゾ鹿肉をはじめ、熊肉や猪肉といったジビエを様々な調理法で楽しむことができます。特に鹿肉は、ジビエ特有のクセが少なく、柔らかく調理されていると評判です。
提供される燻製料理は多岐にわたります。定番の牡蠣やいぶりがっこチーズの燻製はもちろんのこと、サバやウナギ、カモなどの魚介類や肉類、さらにはドライフルーツや落花生といったユニークな食材の燻製も味わえます。これらの燻製は、それぞれ最適な方法でいぶされており、芳醇な香りと凝縮された旨味を楽しむことができます。複数の燻製を一度に楽しめる盛り合わせも人気があり、様々な味を試したい方におすすめです。また、冬季限定で提供されるまだちの燻製など、季節ごとの旬の味覚を取り入れたメニューも用意されています。
ジビエ料理の中でも特筆すべきは、エゾ鹿のタタキ風や、帯広産のヒグマを使った赤ワイン煮込み、そして珍しい熊肉のハンバーグなどです。店主のこだわりが詰まったジビエソーセージもファンが多い一品です。また、新鮮なレバーを使った料理も提供されており、特に週末限定のレバニラは早い時間に売り切れるほどの人気メニューです。その他にも、十勝ハーブ牛のお刺身風や、とかち牛の鉄板焼きなど、地元の牛肉を使った料理も楽しめます。とかち井上農場の熟成メークインにラクレットチーズをかけたメニューは、十勝の恵みを存分に感じられる一品です。
しっかり食事をしたい方向けには、ボリューム満点のガーリックライスがおすすめです。牛肉と温泉卵がトッピングされており、その組み合わせは満足度が高いと好評です。帯広産の「とかちマッシュ」をふんだんに使ったナポリタンも人気があり、鉄板で提供されるため最後までアツアツで美味しくいただけます。
ドリンクメニューも豊富で、料理との相性を考えたセレクトがされています。北海道産のワインが各種取り揃えられているほか、日本酒では「新政」などの銘柄も用意されています。ビールは、品質管理が徹底された「神泡超認定店」として、「ザ・プレミアム・モルツ マスターズドリーム」や「ザ・プレミアム・モルツ〈香るエール〉」といったこだわりのビールを味わうことができます。池田町産のロゼワインをジョッキで豪快に飲む「ロゼロック」は、煙陣ならではの楽しみ方として推奨されています。ウイスキーの種類も多く、厚岸蒸留所のウイスキーが置かれていることもあるようです。月ごとに変わる厳選された酒類も提供されており、訪れる度に新しいお酒との出会いが期待できます。
店内はカウンター席のみで、席数は8席から10席程度とこぢんまりとしています。屋台ならではの店主や他のお客さんとの距離の近さが、アットホームで和やかな雰囲気を作り出しています。個室やソファ席の用意はありません。店内は全席喫煙可能となっています。
営業時間は通常18時から24時までで、日曜日が定休日です。人気店のため、特に週末や時間帯によっては満席になることが多いため、事前に電話で予約をしてから訪れるのがおすすめです。支払いはクレジットカードも利用可能ですが、1万円以上の利用に限定される場合があるようです。QRコード決済も利用可能です。専用の駐車場はありませんので、公共交通機関を利用するか、近隣の有料駐車場を利用することになります。
煙陣は、帯広の新しい名所となった「北の屋台」という特別な空間で、他ではなかなか味わえない創作燻製料理とジビエ料理を提供する魅力的なお店です。十勝の豊かな食材を独創的な調理法で楽しみたい方や、屋台ならではのアットホームな雰囲気の中でお酒と会話を楽しみたい方に、ぜひ一度訪れてみていただきたい一軒です。