札幌市中央区の閑静な住宅街、北1条西24丁目に位置していた「ハーブバル Cafe Rain (レイン)」。札幌市営地下鉄東西線円山公園駅の5番出口から徒歩約5分という、比較的アクセスしやすい場所に店舗を構えていました。表参道沿いに佇む、紺色の特徴的な外観の建物が目印となっていました。
この店舗は、一日を通して様々なシーンで利用できる二面性を持ったお店でした。昼間は「Cafe Rain」として、こだわりのパウンドケーキを中心としたカフェ営業を行い、夕方17時以降は「ハーブバル Rain」として、ハーブを使った料理とお酒を提供するバル業態として営業していました。
特に、カフェタイムの主役であったパウンドケーキは、お店の大きな特徴の一つでした。北海道産の小麦、バター、牛乳、卵といった厳選された素材を使用し、店内で丁寧に焼き上げられていました。その食感は「雨のようにしっとり」と表現され、多くのファンを魅了していました。プレーンはもちろん、季節のフルーツやナッツを使ったものなど、様々な種類のパウンドケーキが用意されており、店内で味わうだけでなくテイクアウトも可能でした。自分へのささやかなご褒美や、ちょっとした手土産としても人気がありました。パウンドケーキと共に楽しむドリンクにもこだわりがあり、福住珈琲の豆を使用したコーヒーや、豊富な種類の紅茶などが提供されていました。パウンドケーキとドリンクをお得に楽しめるセットメニューも用意されており、午後のひとときをゆったりと過ごすのに最適でした。ランチタイムには、パスタやオムライス、カレーといった食事メニューも提供されており、サラダやスープ、ケークサレなどが付いたセットもありました。白い卵を使用した珍しい白いオムライスは、見た目の可愛らしさも相まって人気を集めていました。
夜になると「ハーブバル Rain」として、昼間とは異なるムーディーな雰囲気に変わり、ハーブや香草をふんだんに使った個性的な料理とお酒を楽しむことができました。にんにくや生姜、ハーブの風味が食欲をそそる香草ザンギは、お店の看板メニューの一つとして人気でした。他にも、パクチーをたっぷりと使ったフレッシュな香草サラダや、スパイスの効いたピリ辛ガパオ炒めライスなど、ハーブ好きにはたまらないメニューが豊富でした。北海道産の望来豚を使ったグリルやジンジャーステーキ丼、海老を使ったアヒージョやパスタ、ジェノベーゼソースのパスタやリゾットなど、素材にもこだわったバラエティ豊かな料理が提供されていました。お酒の種類も豊富で、ビールやワイン、カクテルはもちろん、ハーブバルならではのミントやパクチーを使ったオリジナルのモヒートは特に人気があり、珍しいパクチー梅酒なども楽しむことができました。食事やお酒の〆には、抹茶やほうじ茶の和風シメパフェも用意されており、最後まで満足できるラインナップでした。
店内は1階と2階に席があり、特に2階席は広々としており、落ち着いた照明と全席ソファ席というゆったりとした空間が特徴でした。友人との語らいやデート、一人で読書をしながら静かに過ごしたい時など、様々な用途で利用しやすい雰囲気でした。窓際に配されたカウンター席は、外の景色を眺めながら過ごせる人気の席でした。また、お子様連れのお客様への配慮も行き届いており、広めの小上がり席が設けられていたほか、ベビーカーでの入店も可能でした。トイレも広く、授乳スペースとしても利用できるよう配慮されていたとの情報もあり、家族連れにとっても安心して利用できるお店でした。店内では無料Wi-Fiが利用でき、一部の席には電源も完備されていました。
記念日や誕生日などの特別な日には、事前に相談すればお祝いの演出にも対応してもらえることがありました。また、過去には雨の日や水曜日にドリンクが割引になるサービスなども行われていたようです。
長年にわたり、円山エリアでパウンドケーキとハーブ料理を提供するユニークな店舗として多くの人に親しまれてきたハーブバル Cafe Rain (レイン)ですが、残念ながら2024年11月30日をもって営業を終了しました。現在、同じ場所にはCafe & Dining SPUR Maruyamaが新たにオープンしており、かつてのCafe Rainで人気だったパウンドケーキの一部は、新しい店舗でも引き続き提供されているとのことです。