大阪府大阪市東成区東小橋3-15-4に位置していた「台湾まぜそば 禁断のとびら 鶴橋店」は、かつて大阪メトロ千日前線鶴橋駅の5番出口から徒歩約1分という、非常にアクセスしやすい場所にありました。東京で人気を博した「禁断のとびら」ブランドの大阪初上陸店舗として、2021年8月17日にグランドオープンし、多くのまぜそば愛好家から注目を集めていました。
この店舗の看板メニューは、店名にも冠されている台湾まぜそばでした。特徴的なのは、唐辛子とニンニクを効かせた風味豊かな台湾ミンチを始め、刻みニラ、刻みネギ、魚粉、そして中央に鎮座する卵黄といった色とりどりの具材が、もちもちとした食感の極太麺の上に盛り付けられている点です。提供されたまぜそばは、まず底にあるタレと具材、麺を全体が均一になるようにしっかりと混ぜ合わせてから食すスタイルが推奨されていました。この混ぜる過程で、それぞれの具材の風味と特製タレが一体となり、食欲をそそる香りが立ち上りました。
まぜそばの味わいは、ピリ辛の台湾ミンチと魚粉の旨味、ニンニクのパンチ、そして卵黄のマイルドさが絶妙なバランスで組み合わさったもので、一口食べるごとに複雑かつ中毒性のある美味しさが口いっぱいに広がると評判でした。辛さについては、多くの人が楽しめるようなマイルドな辛さであるという口コミも見られました。また、別メニューとして、鶴橋店限定の韓式キムチまぜそばや、肉入り台湾まぜそばなども提供されており、多様なニーズに応えていました。麺の量は同一料金で増量できるサービスもあり、しっかり食べたい人も満足できるボリュームが提供されていました。
台湾まぜそばを楽しむ上で欠かせないのが「追い飯」のサービスです。麺を食べ終えた後に丼に残ったタレと台湾ミンチ、その他の具材に少量のご飯を投入し、最後まで余すことなくタレの旨味を堪能できる、台湾まぜそば独自の食べ方です。多くの来店客がこの追い飯まで含めて一杯の台湾まぜそばを完成させていました。無料で提供されるこの追い飯は、まさに「禁断」の〆として多くの人々を虜にしました。
店内はカウンター席が中心で、総席数は10席程度と比較的小規模ながら、活気のある雰囲気の中でまぜそばを味わうことができました。個室や座敷、ソファー席といった種類の座席はありませんでした。注文は券売機で行うシステムを採用しており、スムーズに好みのメニューを選べるようになっていました。
「禁断のとびら」という店名には、「一度食べたらハマってしまい、もう後戻りできない禁断の世界へ誘われる」という意味が込められており、その名の通り、多くの人々がその中毒性のある味わいの虜になったようです。東京の有名店で修行した店主が、名店の味と独自のこだわりを融合させて生み出した一杯は、台湾まぜそばファンにとって魅力的な存在でした。
しかしながら、この「台湾まぜそば 禁断のとびら 鶴橋店」は、残念ながら2024年7月15日をもって閉店いたしました。鶴橋駅近くで台湾まぜそばを楽しめる人気店の一つであったため、閉店を惜しむ声が多く聞かれました。