近畿大学水産研究所 グランフロント大阪店は、JR大阪駅や各線梅田駅からほど近い、グランフロント大阪北館の6階に位置する養殖魚専門の料理店です。JR大阪駅からは徒歩約1分、大阪メトロ御堂筋線梅田駅からは徒歩約1分、阪急各線大阪梅田駅からは徒歩約5分と、各方面からのアクセスに優れています。グランフロント大阪の駐車場も利用可能で、一定金額以上の飲食でサービスがある場合もあります。グランフロント大阪はオフィスや商業施設、ホテルなどが集まる複合施設であり、その中核施設であるナレッジキャピタルに出店しています。
この店舗は、近畿大学が長年の研究によって実現した養殖魚の専門料理を提供する、大学直営という全国的にも珍しい取り組みから生まれました。戦後、「海を耕し、海産物を生産しなければ日本の未来はない」という理念のもと開設された近畿大学水産研究所の研究成果を広く知ってもらい、養殖魚の価値を伝えることをコンセプトとしています。世界で初めてクロマグロの完全養殖に成功するなど、18魚種で世界初の種苗生産に成功した実績を持つ近畿大学が手塩にかけて育てた、安心・安全で美味しい養殖魚を提供しています。提供される魚は、クロマグロをはじめ、ヒラメ、マダイ、シマアジ、ブリ、カンパチなど多岐にわたります。これらの魚は、養殖方法だけでなく、出荷から店舗への流通まで徹底した管理のもと届けられています。また、魚以外の食材にもこだわり、水産研究所が所在する和歌山県産の食材を積極的に使用しており、地元の恵みを活かした料理を提供しています。
メニューの中心は、やはり近畿大学が育てた「近大卒の魚」を使った様々な料理です。看板メニューの一つである「近大マグロ」は、刺身はもちろん、揚げ物や焼き物など多彩な調理法で楽しめます。特に、世界初の完全養殖マグロである近大マグロは、凝縮された旨みともちもちとした食感が特徴とされています。希少部位が限定メニューとして登場することもあります。ランチタイムには、近大マグロや近大卒の魚を使った海鮮丼や御膳、にゅうめん、茶漬けなどの定食メニューが提供されており、気軽に近大の味を堪能できます。例えば、「近大マグロと選抜鮮魚のミニ丼」や「近大マダイの鯛出汁にゅうめん」などがあり、ランチ平均予算は1,001円から3,000円程度のようです。ディナータイムには、近大マグロや選抜鮮魚のお造り盛り合わせ、紀州の恵みを使った逸品料理、鍋料理などが豊富に揃います。「近大マグロづくし会席」のような、近大マグロを存分に味わえるコースや、近大卒の魚と和歌山県産の食材を使った会席コースなども用意されており、宴会や接待、会食など幅広いシーンで利用できます。ディナーの平均予算は4,000円から5,000円、または5,001円から10,000円程度のようです。価格は全て税込で表示されていますが、最新のメニュー内容や価格は店舗に確認するのが確実です。ドリンクメニューも充実しており、ビール、日本酒、焼酎、ワインなどが揃っています。
店内は落ち着いた色調で統一された空間で、海をイメージしたデザインが取り入れられています。総席数は95席で、テーブル席が中心となっています。お一人様やデートにも適したカウンター席(12席)も完備されています。また、4名から最大18名まで利用できる半個室席もあり、プライベートな空間での食事や、宴会、会食、接待など様々な用途に対応可能です。オープン席は40名から50名まで収容可能で、大人数での宴会にも対応できるようです。全席禁煙のため、子供連れでも安心して利用できます。
この店舗の特別な取り組みとして、単なる飲食店としてだけでなく、近畿大学の「実学教育」の場としても活用されている点が挙げられます。学生がメニュー開発に関わったり、制作した食器を使用したりすることもあるようです。また、店内に設置されたタブレット端末で、料理に使われている魚の生産履歴などを知ることができるなど、養殖魚や水産研究について学びながら食事を楽しめる仕掛けも用意されています。お客様からの意見や感想を研究現場にフィードバックし、今後の研究や養殖に活かすという、大学直営ならではのユニークな取り組みも行われています。お造り盛り合わせに「卒業証書」が添えられるといったユニークな演出もあるようです。アレルギー対応は原則として行っていないため注意が必要です。