大阪市北区天神橋にひっそりと佇む「寿司処 まえ田」は、JR大阪環状線 天満駅から徒歩約1分、大阪メトロ堺筋線 扇町駅からも徒歩約2分というアクセス至便な場所に位置する江戸前鮨のお店です。天神橋筋商店街の賑わいのすぐそばにありながら、店内へと足を踏み入れると、そこには落ち着いた大人の空間が広がります。席数はカウンター8席のみというこぢんまりとした設えで、目の前で職人が握る様子を間近に感じながら、ゆったりと食事を楽しむことができます。個室やテーブル席はなく、すべてのお客様がカウンター席での特別な時間を過ごせるスタイルです。
店主は一流ホテルの寿司店で10年以上の研鑽を積んだ後、この地に独立開業しました。長年の経験で培われた確かな技術と、素材の旨味を最大限に引き出す江戸前の仕事に定評があります。シャリには赤酢を使用しており、甘さを控えたキリッとした口当たりが特徴です。ネタに合わせて絶妙な味付けが施されており、そのまま醤油をつけずに食べられるスタイルも江戸前鮨ならではのこだわりです。特に力を入れているという「小肌」や、軍艦ではなく握りで提供される珍しい「雲丹」は、訪れる多くの食通を唸らせています。雲丹は北海道産のバフンウニまたはムラサキウニを使用し、こぼれんばかりのボリュームで提供されることもあり、その個性的なプレゼンテーションと濃厚な味わいが魅力です。また、兵庫県明石産の煮穴子や千葉県産の大粒地蛤なども人気で、それぞれのネタが持つ本来の美味しさを丁寧に引き出しています。これらの逸品は、紀州の風土が育んだ天然醸造の湯浅醤油と共に提供され、香りと風味豊かな味わいが鮨全体の完成度を高めています。
メニューは、その日仕入れた新鮮な魚介を使ったおまかせコースが人気で、握りだけでなく、お造りや焼き物、茶碗蒸しといった一品料理も含まれており、まえ田の魅力を存分に堪能できる構成となっています。おまかせ握り5貫といった手軽なセットや、かっぱ巻、鉄火巻、とろたく巻などの巻き物も用意されており、お好みに合わせて追加注文することも可能です。お造りは3種盛りや5種盛り、天然平目造りなどがあり、新鮮な魚介そのものの味を楽しむことができます。また、多くのリピーターが絶賛する、ふんわりと甘い厚焼き玉子も外せない一品です。日本酒へのこだわりも強く、月替わりで希少な銘柄を含む20種類以上の全国各地の地酒が取り揃えられています。甘口からスッキリしたものまで幅広いラインナップがあり、自慢の江戸前鮨や肴との相性を考えながら選ばれた豊富な日本酒は、至福のひとときを一層豊かなものにしてくれます。
価格帯については、ディナーの平均予算が6,000円から8,000円程度とされており、本格的な江戸前鮨をこの価格帯で味わえるコストパフォーマンスの良さも人気の理由の一つです。ランチ営業は行っておらず、夜のみの営業となっています。店内は全席禁煙となっており、快適な空間で食事が楽しめます。支払い方法としては、各種クレジットカード(VISA, MasterCard, JCB, アメリカン・エキスプレス, ダイナースクラブ)やPayPayといったQRコード決済も利用可能です。予約が必須となる日が多く、特に週末は早めの予約が推奨されています。テイクアウトにも対応しており、自宅でまえ田の味を楽しむこともできます。
天満という活気あふれるエリアにありながら、落ち着いた雰囲気の中で熟練の職人が握る本格的な江戸前鮨を気軽に楽しめる「寿司処 まえ田」。素材へのこだわり、店主の技術、そして豊富な日本酒の品揃えが揃い、食通をも唸らせる隠れ家のような存在として、多くの人々から支持を集めています。