大阪の中心地、梅田に位置する阪急うめだ本店の4階に店を構える「Bicerin(ビチェリン)阪急うめだ本店」。ここは、1763年にイタリアのトリノで創業した、実に250年以上の長い歴史を持つイタリア最古のカフェのひとつです。トリノのカッリエーノ宮殿内に本店があり、かつてはイタリア王室御用達としても栄え、ニーチェやアレクサンドル・デュマ・ペールといった名だたる哲学者や文豪、さらには作曲家のプッチーニなど、多くの文化人に愛されてきた伝説的な存在です。その歴史と伝統に培われたカフェ文化を、ここ阪急うめだ本店で現代に伝えています。文豪ヘミングウェイが「世界で残すべき100の物」の一つに挙げたとも言われる、その特別な体験を大阪で味わうことができます。
阪急うめだ本店4階というアクセス抜群の場所にあり、阪急大阪梅田駅、阪神大阪梅田駅、大阪メトロ御堂筋線梅田駅、JR大阪駅など、主要な駅からいずれも徒歩数分圏内という便利な立地です。お買い物の合間や、待ち合わせ、友人との語らい、あるいはビジネスでの利用など、様々なシーンで気軽に立ち寄ることができます。
店内は、ウッドを基調とした温かみのある自然な雰囲気と、ビチェリンの特徴であるシャンデリアのきらめきが融合した、洗練された大人の空間です。大きな窓が設置されており、開放感あふれる居心地の良い空間が広がります。座席数は約50席から60席程度で、主にテーブル席が中心ですが、ゆったりとくつろげるソファ席も備えられています。残念ながら個室の用意はありませんが、落ち着いた雰囲気の中で思い思いの時間を過ごすことができます。
「Bicerin」を訪れたなら、やはり看板メニューである伝統のチョコレートドリンク「ビチェリン」は外せません。エスプレッソ、チョコレート、生クリームが美しい3層になっており、混ぜずにそれぞれの層の風味と口当たりを楽しむのが伝統的なスタイルです。その他にも、濃厚なホットチョコレートや、本場イタリアの味わいを再現したエスプレッソ、カプチーノ、カフェラテといったバリエーション豊かなコーヒーメニュー、さらにはイタリア産のジュースなども揃っています。アルコールメニューとして、グラスワインやカクテル、リキュールなども用意されており、少し贅沢な時間を過ごしたい時にもぴったりです。
ドリンクだけでなく、イタリアンドルチェや軽食も充実しています。ティラミスやザッハトルテ、ズッパイングレーゼ、トルタジャンドゥーヤといった伝統的なケーキ類、G20大阪サミットで提供されたこともある「バーチ・ディ・ダーマ」や「セット・ディ・ビスコッティ」、さらにはトルタジャンドゥーヤなどの焼き菓子も豊富に楽しめます。軽食としては、サンドイッチやパニーニ、サラダ、パスタ、ビーフシチューなども用意されており、ランチや軽めのディナーとして利用することも可能です。過去には、映画「ゴッドファーザー」のレシピで作られたパスタや、大阪産の綿実油を使用した特製ビーフシチューといった限定メニューが提供されたこともあります。
メニューの価格帯は、ドリンクやスイーツが概ね1000円台から、軽食やセットメニューは1000円台後半から3000円台程度のものが多く、百貨店内のカフェとしては標準的な価格設定と言えるでしょう。季節ごとに登場する期間限定メニューや、人気のアフタヌーンティーセットなども提供しており、訪れるたびに新しい発見と楽しみがあります。
店内で提供されている一部のドリンクやスイーツ、焼き菓子などはテイクアウトも可能です。また、店舗に併設されたショップエリアでは、トリノ本店から空輸されるチョコレートや伝統的な焼き菓子、リキュール、コーヒー豆、オリジナルグッズなどを購入することができます。自宅で本格的なイタリアの味を楽しむのはもちろん、特別なギフトとしても最適です。「UMEDAインゴット」という阪急うめだ本店限定の商品もあり、こちらも人気を集めています。
「Bicerin 阪急うめだ本店」では、落ち着いた空間でゆったりとクラシック音楽が流れ、まさに「ひとときの贅沢」を過ごすことができます。バリスタの気まぐれでラテアートが楽しめることもあるなど、細やかなサービスへのこだわりも見られます。お子様連れでの利用も可能で、過去には離乳食後期から対応したキッズメニューが導入されたこともあり、子育て世代にも配慮されています。歴史と伝統が息づく空間で、極上のドリンクとスイーツ、そして優雅な時間を楽しむことができる、大阪・梅田にある特別なカフェです。