佐賀県嬉野市嬉野町下野甲33に位置する「ChayaJirotheBAR(チャヤジロー・ザ・バー)」は、豊かな自然に囲まれた嬉野温泉の老舗旅館「茶心の宿 和楽園」の敷地内、普段は鉄板焼きレストラン「えん」として営業している空間で、毎週金曜日と土曜日限定で特別なバーへと姿を変えます。嬉野温泉駅から約1,600m、徒歩で約22分と、温泉街の中心からは少し足を延ばす立地ですが、長崎自動車道嬉野インターチェンジからは車で約5分とアクセスしやすい場所にあります。旅館の宿泊者だけでなく、一般のお客様も気軽に立ち寄れる場所として、新たな夜の楽しみを提供しています。
このバーは、嬉野茶の生産者である「茶屋二郎」が手掛ける、お茶に特化したユニークなコンセプトが最大の魅力です。茶屋二郎は、茶畑の土作りから製茶加工、そして販売までを一貫して行うこだわりの茶農家として知られており、彼らが丹精込めて育てた嬉野茶の新たな可能性を提案しています。店内では、「一杯のお茶」を最高の状態で味わってもらうため、お茶それぞれの特徴を最大限に引き出す、飲み口の薄さや広さにこだわったグラスや器が使用されています。これにより、お茶本来の繊細な香りと味わいを心ゆくまで堪能できるだけでなく、一夜にして嬉野の肥前吉田焼や有田焼といった佐賀が誇る器文化の美しさを五感で感じられる趣向が凝らされています。
メニューの中心となるのは、茶屋二郎の畑で収穫された上質な嬉野茶をベースにした、お茶とアルコールを組み合わせた独創的なドリンクの数々です。中でも、ほうじ茶の芳醇で香ばしい香りとジャパニーズウイスキーの柔らかなスモーキーさが絶妙に調和する「ほうじ茶ハイボール」は、バーを訪れる多くのお客様から高い人気を集めています。その他にも、サトウキビを原料とするラム酒に香り高い煎茶をブレンドし、牛乳でまろやかに仕上げた「お茶ラムラテ」や、「茶ビール」「緑茶ハイ」「ピッグアップルティー」など、他ではなかなか味わえない個性豊かなドリンクが各種提供されており、価格帯は税込880円からとなっています。お茶の奥深さとカクテルの融合が織りなす新しい味わいは、訪れる人々に「日常の非日常」という特別な体験をもたらします。フードメニューについては、ドリンクを引き立てる軽食の提供が主で、充実した料理の提供を目的としたレストランではなく、あくまでお茶とアルコールを専門とするバーとしての位置づけです。
座席については、詳細な個室やソファ席の情報は確認できませんが、「茶心の宿 和楽園」内の鉄板焼きスペースを利用していることから、カウンター席を中心に、落ち着いた雰囲気の中でゆっくりと過ごせる空間が広がっていると想像されます。特別なサービスとして、バーの予約はInstagramのダイレクトメッセージを通じて受け付けており、来店前の問い合わせや、特別なリクエストにも対応してもらえる可能性があります。2021年9月17日のオープン以来、嬉野の夜を彩る知る人ぞ知る隠れ家的なスポットとして、質の高いお茶とアルコールのペアリングを楽しみたい方々に選ばれています。